ふと、思う時がある。
電車に揺られてどこか遠くまで行ってしまいたい、と。
朝の満員電車。スマホと睡魔とストレスに縛られている大人に囲まれながら、ふと、思う。
学校と家との往復。週5日、同じことの繰り返しなのに。不安と心配と焦りは尽きない。
休日のありがたさを知った。
金曜日の溶け込むような夜。優しくて、呑まれてしまいそうな空気。
日によって違う夜の空気。
頭に入らないのに、何で勉強するのかもわからないのに、単語帳を開き、ふと我に帰る。
このまま学校ではなくどこかに彷徨いたいと。
出来もないはずの夢を抱く。理想に理想を塗ってできた私の心。汚れるな。
辛いと思いながらも、側から見たら幸せかもしれない日常。大人になってから後悔するかもしれない今。
後戻りでも先駆けでもなく、今を生きる。
そんなことを考え、車窓に映る自分が目に入り痛いほど現実に突き刺された。
ドアが閉まる音、揺れる車内。川の水が穏やかに照っていた。昨夜の雨のせいか、街全体がキラキラと眩しかった。
いつもの駅で降りた足が、何だか軽やかだったのは気のせいだろうか。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください