「茉莉花ちゃん、何ニヤニヤしてるの?」
おついちさんに意外なことを指摘されて、私は固まってしまった。表情には気をつけて
いるつもりなんだが……
「いやぁ、私のファンや2BROのファンの皆さんって優しいんだなぁーって思って」
「まぁ、そうだね。普通だったら炎上とかしてもおかしくなかったからねぇ」
おついちさんは笑顔で答えた。その表情の裏に何かある気がした。
私はそれが少し引っかかった。まぁ、今は言わないでおこう。旅行楽しみたいからね!
「ちょっと席外すね」
おついちさんがそう言って飛行機の後ろの方、トイレに行った。
「俺も行くわ」
兄者さんも便乗して、トイレに向かった。
数分後二人が戻って来て、隣に何故か兄者さんが座った。
「茉莉花ってなんのピザが好きだ?」
隣に座った後の一言目がピザの話になるとは……なかなか変な気分だ。
「うーん、基本的なんでも好きですけど……強いて言うなら甘いピザですかね」
私は基本的なんでも食べるけど……一番甘いものが好きだな。
「だろうな、お前生粋の甘党だもんな」
兄者さんはニヤニヤしながらそう言っていた。私のことを揶揄っているのだろうか。
別に他のピザも食べるけど、やっぱ甘いピザが一番好きだ。
「あれ、茉莉花って辛いもの苦手だっけ?」
「苦手ですよ、中辛のカレーでもダメなんで」
中辛のカレーでも悶絶するくらい、辛いものは食べれない。
痛みとか結構弱いタイプだから……辛いものはダメだ。
「話変わるけど、弟者の誕生日何するか考えてるか?」
そういえば、一週間後は弟者さんの誕生日だったな、何にも考えてなかったな。
「弟者さんの好きなハヤシライスでいいんじゃないんですか?なんなら私が作りましょう
か?デザートも込みで」
デザート作るなら、久しぶりにタルトタタンでも作ろうか。
「じゃあ、茉莉花に任せていいか?」
兄者さん、最初から私に丸投げするつもりだったのかな。
続きは#3にて