締め切りに追われている。
小説の原稿の、締め切りに。
念のため、一応言っておくと別にプロの作家とかそういうわけではない。
ネットの海にはどこにでもいる、ちょっと人より小説を書くのが好きなだけの、小説を書くことが趣味で、他のことよりかは生きる上でやっていないと気が済まない程度。
それ程に思っていた執筆のエネルギーがいつまでも湧かない。
簡単に言えばスランプ。つまりそういうこと。
そもそもの話、スランプの原因には心当たりがある。
・やるべき原稿をため過ぎていたこと
・意欲と、自身の力量と、自分の中の完成している作品の文字数が釣り合っていないこと
・自身の抱える精神の病を自分自身でいまだ受け入れきれずにいること
・恋人にふられたこと
まず一つ目
・やるべき原稿をため過ぎていたこと
これは簡単な話だ。
スランプを自覚しないまま、とにかく自分を追い込みさえすれば何か書けるはずだと、己を過信しすぎていたことだ。
正直な話、もう15年以上、執筆をしている身だ。
締め切りさえあれば「書けない」から「書かない」は許されない。
締め切りさえすぐそこに迫っていれば、書ききることだけなら容易だ。
しかし自分はそこから抜け出したい。
抜け出さなければならない。
締め切りが迫っているから書かねばならないのではない。
自分は生きているから書くのだ。
その感覚をもうう一度この身で掴みたい。
二つ目
・意欲と、自身の力量と、自分の中の完成している作品の文字数が釣り合っていないこと
小説でも絵でも漫画でも何でもいい。
創作をする側の人間には語らずとも伝わるはずだ。
己の頭の中にはすでに作品が出来上がっている。
でも意欲と身体が動かない。
この己の中にある完成された超大作を人に見せられる形に、
何より己の目で見たい。
それでも体は思うように言うことを聞いてはくれない。
正しい線が、言葉が、選べない。
この朧気な幻の輪郭を、鮮明なものにできるのは、
自分しかいないのだから。
三つ目
・自身の抱える精神の病を自分自身でいまだ受け入れきれずにいること
今でもこの事実をここに記すだけで、悔しさで涙がこぼれる。
己が憎くてたまらない。
早く楽にしてくれ、と
存在しない悪の第三者に救いを求める日々。
そんな日々に、ほとほと疲れた。
自分の心に、体に、語りかける。
「おまえがおまえを受け入れることで、楽になる病なんだ。心と体をなぐさめなさい」
それができたら、自分はここに思いの丈を綴ることはしていないようにも思う。
しかしこう言葉を吐き出して、やっと身が軽くなったように思うよ。
ありがとう。
四つ目
・恋人にふられたこと
正直なところ、これが一番大きいように思う。
自分が3年大切にしていた愛する恋人に、先日ふられた。
理由は沢山あった。自分を傷つけまいと言葉を選んでくれた。
しかし結局のところ、結論は一つだけなのだ。
自分が人生のパートナーになるには、自分に至らないところが多すぎた。
振られたとき、「まだ恋人でいたい」とさえ言えなかった私の胸には、
「私が貴方の恋人でいたい」という独占欲とするにはおこがましいほどの情けない小さなプライドとエゴしかなかった。
貴方に必要な存在でいたかった。
でも貴方の一番も唯一も求めていなかった。
貴方に一番と唯一が存在するとき、自分が不必要になるのが怖かっただけだ。
でもきっと、恋人でいたとしても、人生のパートナーになれたとしても、「自分がいつか貴方にとって不必要になるかもしれない」という漠然とした恐怖も、その可能性も、消えることなんてない。
自分がずっと、「恋人」と「人生のパートナー」の概念に、夢を見すぎていただけに過ぎないのだ。
だから貴方は、自分に素敵な夢を見させてくれた人。
これからも、大切な人。
恋人をやめても、私は貴方の幸せが、私の希望。
そして私も、次の夢を見なくちゃね。
こうして自分の中にあったもやもやを吐き出して。
そして誰かが拾ってくれたおかげで、少しだけ書く感覚を思い出せました。
もしあなたがまだこの手紙を読んでくれているのなら、
私は貴方に心からの敬意と感謝を伝えたい。
ありがとう。
また、どこかで。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
すごくやさしい言葉をかけてあげてほしいです
ななしさん
いつもお疲れ様です。
私のような者が、物を書く仕事をしていらっしゃるあなたに、こうしてお返事を書くなんてとても恥ずかしい気がしております。
プロの重圧は計り知れないものがありますね。得意や好きを越えて、作品を生み出さなければいけないプレッシャーに疲れてしまいますね。私などは頭がパンクしてしまいます。
恋人とお別れになったんですね。恋愛の終わりはいつも悲しみと未練、寂しさが残ります。本当に愛していらっしゃったんですね。だからこそ相手の幸せを願えて、感謝もできる。エゴが強ければ執着してしまう。人を愛することのどうしようもなさを知るんですよね。
今もなお辛いかもしれません。ですが、その経験が後のあなたの作品に、新たな側面を与えてくれると思います。私は読書が好きなので、あなたの作品をぜひ読んでみたいのですが・・どなたか分からなくて残念です。
読む側の人間があなたのような書く側の方と、ここでこのような機会をいただけた事、心から感謝いたします。これからも、ささやかながら応援しています。ありがとうございました。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
すごくやさしい言葉をかけてあげてほしいです