ヘロー。
ホントに鏡に向かって毎日毎日。
「あなたは誰」って言ってると。
自分が何なのかも解んなくなった。
(経験談)
…俺は鏡を望んだんだ。
俺は人影が良かったんだ。
だから鏡の真似をした。
だから俺は逆を行く。
けれど鏡を見てみれば。
鏡は俺の真似をした。
真似するな、と言ってみる。
真似するな、と返される。
そうか。これは鏡なんだ。
人影が同時にほくそ笑む。
変な顔。
お互いに、笑い合う。
涙が出るほど笑い合う。
悲しくなるほど笑い合う。
そうなんだ。
鏡は俺を、望んでる。
俺も鏡を望んでた。
鏡はすべてを写す。
幼い頃だが。幽霊とか。
見えないものも、
見せてくれたことがある。
鏡はうつすものを望んでる。
あなたはあなたで良いだろう?
私は鏡なんだ。
目の前のあなたを映すことは出来るが。
それは目の前に、
あなたがいるから出来ることだ。
私は鏡だ。
あなたの替わりには成れない。
だから逆なんだよ。だから違いがあるんだよ。
私の目の前から居なくなってしまえば、
私はあなたをうつせない。
あなたの存在を、望んでいるんだよ。
だからあなたが来たときは。
目に見えないものも見せるんだ。
…きっと、そうなんじゃないかな。
蝶になりたい蛾