里帰りをしない理由。しないというより出来ないのです。どんなにお金を使って 情けない気持ちに 耐えて 自分達なりに頑張った。
あれから 4年、もう4年、まだ4年。 未だ 心を整えられていない。 恐らくこの先 これからも 死ぬ間際まで。もしかしたら 死んでからでさえ。真っ暗なトンネルの中 ただ私一人 黙々と 歩き続けている。 一生 トンネルの出口の灯りを 見つけることは出来ないと
覚悟している。後から来た人達には 出口が見えるのでしょう。どんどん置いてけぼり。 まだまだ歩き続けなければ いけないのだろうか。
この苦しみと引き換えに 何か 心躍る事が 起こるか。 そんな甘い期待をしてはいけない。ただただ 無表情で 息を吸って はいて
生き続ける。 せめて 一つだけ 願いが叶うなら どうか長生きはさせないで。 私達に 長生きは 不要。長生きは 色々なものを手に入れることが 出来た人だけが するべきだ。私達が長生きしたら それはただ惨めだ。 私達が そこに のこのこ出掛けて行って 全てのものを手に入れることが出来た幸せな人達を ただただ羨ましいと 見つめる。涙をこらえて。 そんな思いをしたくないから 生まれ故郷を恋しく思う心さえ
押し込んだ。 私はここで良い。何処にも行きたくない。 そこへ行ったなら いつも羨ましそうな表情をしてしまうのだろうか。
どんなに 情けなく 惨めな表情なのだろう。 何も感じたくない。いつも 無表情でいる。そんな風に 自分の心に化粧を施してきた。
私に関わってしまったあなた方。 本当に申し訳なく思う。 あなた方に 幸せな気分を味わせてあげる事が 出来ませんでしたね。
死んで お詫びする 勇気もない私です。 ただ 無表情で 生きていくことしか 出来ません。
私は一体 何をやっているのだろうと 思うことが あれから 多くなった。 自分だけがダメだった。この想いがいつも
心から離れません。 寝てる時ももしかして。 朝起きた時 うる覚えの夢の中で 何をやってもダメだった。 頬に涙が伝う朝を幾度となく
迎えた。これからも 多分。 早く 真っ暗なトンネルから抜け出たい。 何の感情も 持ちたくない。