やっぱり一番いいのは、専門の方に直接レッスンをしてもらうことです。
ただ、それはお金もかかりますし……ね。
私は演劇部に所属していて、約四年間、主に役者をさせていただいてきました。
私は決してプロではありませんが、私の部での練習方法をここに書いておきます。
あと、すみません長文です。
いらない話は飛ばして、それを覚悟で読んでください。
自分の話を聞いてもらえるまでの段階は大きく分けて二つです。
一つ目に、声の出し方を変えること。
二つ目に、間のとり方を変えること。
一つ目に、声の出し方。
通る声を出してみて、と言うとほとんどの新入部員はとりあえず叫びます。
しかし、これはしてはいけないことです。
叫ぶと喉を痛めますし、何より聞いていてあまり心地よい声は出ません。
必要なのは、声を張ること。
要はお腹から声を出すことと言えばその通りですが、それは少し、想像しにくいですよね。
では、想像してみてください。
まずは机の向かいに立っている友達におーいと話しかけてみてください。
次に、教室の端にいる友達を呼んでみてください。
ここで注意するのは、大きな声を出せるならそれに越したことはありませんが、決して叫ばないでください。
無理のない範囲で構いません。
次に、廊下の端から端に向けて呼んでみてください。
その次は、グラウンドの端から端。
その次は……と、どんどん遠くしていくと、だんだん声が伸びているような声になっている感じがしませんか?
これが、通る声です。
通る声、つまり遠くに届くこえを出すためには、伸びのある声を出せばいいのです。
では伸びのある声とは、ということなのですが、これは二番目の間のとり方と関係してくるので、そこで説明します。
まあでもなんだかんだ言って、腹式呼吸が出来ていなければ大きな声は出ないわけです。
腹式呼吸は実はすること自体は簡単です、というか毎日してます。
仰向けに寝転がってリラックスしてください。
そして、お腹に手を置いてみてください。
お腹が上下に動いてますか?
これが腹式呼吸です。
では次に、椅子でもソファーでも、何も無ければ床でもいいので座ってみてください。
そして、背筋をピーンと伸ばしたあと、前かがみに猫背になってみてください。
深呼吸をしながら背中側の腎臓のあるあたりを触ってみると、膨らむ感じがしませんか?
では、練習方法です。
肩幅に足を開き、腹筋に力を入れて空気を吐き切ってください。
吐き切ったと思ったらその状態から声を出してください。
意外と声って出るものですよね。
声も出なくなったらそこから十秒息を止めて……。
息を吸わずに、喉の堰を外してください。
息を吸わないことがポイントです。
そうすると、自然にお腹に息が入ってきませんか?
そうなれば、腹式呼吸成功です。
あとはこれを何度も繰り返して感覚を掴んでください。
腹式呼吸のコツは、息を吐ききることです。
息は吐かなければ吸えません。
息は吐いた分だけ吸えます。
二つ目に、間のとり方。
正直これは、空気を読むこととほとんど同義なのですが、方法論でもある程度解決します。
間を上手くとれる人は、その場の空気を制する力を持ちます。
これは決して過言ではありません。
大切なのは、緊張と弛緩。
人は緊張した空気に置かれて集中し、それが弛緩することで程よい空気感、即ち話を聞いて貰いやすい空気感になります。
まずは意志を強く持ってください。
自分の意見を決して伝えないままになどしないという決意をしてください。
そうしなければ空気感に負けます!
次に、アイコンタクトをしましょう。
最初は一人に対してから始めてみましょう。
トントンと肩を叩いて、じっと相手の目を見つめ続けてください。
たとえ逸らされても自分は逸らさない。
むしろさらに覗き込んで合わせにいく。
相手がなんだろうと思ってあなたに注目する、これが緊張です。
そして徐ろに話し出す、これが弛緩です。
これはもう練習あるのみですが、慣れると会話の主導権を完全に握ることも可能です。
ただ、会話の主導権を握るというのは、話し続けることではないことに注意してください。
相手の話を聞き出しつつ、自分の話をする。
上手い具合に誘導していけば聞きたい情報も相手に気付かれずに聞き出せるし、いわゆる論破をすることも出来ますよ。
コミュニケーションの得意な人とは、聞き上手な人のことです。
一人に慣れてきたら数人のグループでそれをしてみてください。
グループにおいて会話の主導権を握るには、みんなの話を上手く聞き出し、それをまとめられると良いでしょう。
その後に、自分の意見を織り交ぜつつ、話を再確認するのです。
アイコンタクトをマスターすれば、自然と相手の行動がよく見えるようになります。
相手の反応を伺いながら、この話は好評だとか、この話には興味がないのかとか、色々と知ることが出来ます。
これも上手くできるようになったら、また人数を増やしていきましょう。
これが出来ればもう問題ないと思いますが、
間というのは何も話さない時間のことだけではありません。
言葉尻の伸ばし方、息の使い方、そういうのにも間が必要です。
アイコンタクトで注目を浴びた後、大きな声で話し始めるよりは小さめの声で話し始める方がいいのです。
何故か。
その方が注目するからです。
でも、その時に本当に小さくなり過ぎてはいけませんから、話し方を工夫しましょう。
例えば話し始めに、あのね、と言う場合。
「あのね!」と言ってももちろんいいのですが、それよりは、「あのね……」と言う方が良いでしょう。
息に気をつけて、伸ばし気味に言うと、これから真面目な話があるのかと思いますから、話を聞いてもらいやすくなるでしょう。
もちろん多用し過ぎてはいけませんが、一つこういう例を使えるようになると、他にも応用が効きやすいです。
ちなみに伸びのある声とはこの関係です。
例えば教卓に立って話をする時、ただ大きな声を出すより、お腹から出た教室の端に届く伸びのある声を控えめに出す方が、話は聞いてもらいやすいです。
ある程度静かになるまでじっと待ち、みんなに緊張が伝わり始めたところで声を出す。
ゆっくりと声を出すと、余裕があるように見えます。
そして、実際に余裕が出てきます。
長々と説明しましたが、要するに、自分に自信を持てばいいのです。
自分ならば、どういう人の話を聞きたいと思うか、それを考えてください。
まずは真似から、練習から!
初めは上手くいかないと思いますが、頑張ってください!
最後に、一番楽な方法は演劇部に入ることです(*´∀`)
……勧誘です。
長文失礼致しました。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!