冬が近付いて涼しくなると、暑さで生きるのに必死だった(笑)夏の間は一緒にへばっていた自分の中の寂しさが徐々に起き出してくる。
私が感じている寂しさみたいなものは、到底書ききれないくらいぐちゃぐちゃでドロドロとしている。
自分以外の人の寂しさに触れるとあまりに切なくて繊細だから、自分との違いに驚かされてしまう。
私の中身はいつだってきっとこの世の誰よりも何よりも汚い。
人には到底見せられないくらいには。
こんなものを抱えて生きているのが周囲の人に申し訳なくなるくらいには。
だから早く冬にならないかな。
気温が低くなって、指の先から痛いくらい冷えていって、息をすれば冷たい空気が肺を巡って、体の中心に向かってその冷たさが染み込んでいけば、自分も氷とか雪の結晶みたいに透明で綺麗な存在に近付けるような気がする。
そうしたら自分の中の汚さも透き通って、結晶になって、少しは見られたものになれるような気がする。
雪が降ってその白さに周りの全部が包まれたら、私の中身まで覆われて白の一部になれるような気がする。
透明で、綺麗で、真っ白に近付けたら、自分がこのままで生きることも多少は許してもいいかなと思う。
汚くて醜くて特に役にも立たない私は生きている価値がないけれど、私はどうしてか自分の汚いドロドロも嫌いになりきれないから、だからなのかどんなに自分に失望しても死んだりも出来ないから、少しでもましになったような気になれる冬はありがたい。
早くもっと寒くならないかな。
私を透明で綺麗で真っ白にしてくれないかな。