80代の父が天国に旅立ちました、
亡くなる日の午前中に母と2人で面会をして、
ただ眠っているだけの様に見える父に母は思い出をたくさん話し、
あなたの為にすべき事を全て済ませたらいつでも迎えに来て下さいねと耳元で涙ながらに囁いていました、
人生は良いことも辛く悲しい事もたくさんあるけれど、
それはきっと人として成長させてくれる、
自分の経験が誰かの助けになることもある、
いつもそう諭してくれました、
夫の不倫が分かった時も必ず帰って来るから笑顔を絶やさずに毎日を過ごしなさい、
そう言っていた父、
私はいじめられっ子で自習時間に頭を叩かれたり、
上履きに画ビョウを入れられたり、
学校帰りにランドセルを田んぼに捨てられたり、
スカートをカッターナイフで切られたり、
トイレの便器に頭を入れられて水をかけられたり、
クラスの全員から無視をされて授業以外の時間は保健室に逃げて過ごしました、
修学旅行も集合写真以外は写真が無いし、
あの頃は不登校と言う言葉はなく、
学校は必ず行くもので休んではいけないと思い続け、
毎日、親には知られないよう布団の中で泣いては学校に通いました、
期間限定だから卒業したら2度と会わないと心に決めて、
けれどやはり両親は分かっていたようで、
私に寄り添って抱き締めてくれた事があります、
それだけで乗り越える力になりました、
いじめられる方に問題がある、
不倫はされる方に問題がある、
そう言い切る人がいます、
そうかも知れない、
私に原因があるのかも知れない、
今も深く悩んだりしています、
それでも父の言葉を信じて前を向こうと父の死をきっかけに改めて思いなおしました、
クラス会や同窓会の案内状が届きますけど、
私は1度も参加していません、
街中で懐かしいねと声をかけてくれる人もいます、
私からは決して声をかけたりしません、
長い年月も傷を癒やしてはくれません、
父には、
可愛い子供や孫たちに囲まれて幸せだから心配しないでねと伝えました、
あなたの娘になれて本当に幸せでした、
ありがとうございましたと、
今は正義の刃を振りかざして誰彼ともなく攻撃する人が氾濫していますが、
自分がされて嫌な事、辛く悲しい事を人に向けないで欲しいと願います、
父が元気な頃にテレビを観ながらよく嘆いていたので、
私も夫の不倫相手に復讐や制裁を加えたいと常々考えてしまいますが、
いじめっ子を乗り越えたように相手にしない強さで頑張りたいと思いました。