「Aくんは最低だよ。」なんて、言えたら楽だったのかな?
いっそのことあの日あった事を皆にバラせばいいの?
―なんてね、出来ないんだけど。
2月。だからこんなに鮮明に思い出すのかな?夢にみるのかな?
切なくて、愛しい。『恋なんて』って思ったのは、
恋の限界を示した2月の終わり。
苦くて、でも甘くてチョコレートみたいだった。
ぬけだせなくて、
―「Aくん、あんたのチョコ捨てたって~まぁ、ドンマイ」
信じられなくて、信じたくなくて…。彼はそんなことする人じゃ、ないって信じきれなくて。
私が彼を避けるようになって2年目の、春。
彼はあんな事覚えてないというように、普通に話しかけてきた。
それが嬉しくて、辛くて。
今では、仲のいい友達になったけどやっぱりバレンタインが近くなるとどちらかともなく避けてしまう。
こんなんでいいのか、わからない。
―ほんとに、友達?
まだ、私の恋は終わってないのかもしれない。