愛が欲しい。醜く美しく、どろりとした愛が欲しい。依存したい。依存されたい。
こういう考えはあまり受け入れられない。依存、という言葉はだいたい否定的な意味で使われる。どうしてなんだろう。
人間は何かに寄りかかっていかなければ生きていけない。
寄りかかる対象が他人なら依存、自分なら自立。私はだいたいそういう風に考える。
そう考えると、どちらも心の安定のために何かに寄りかかってる、という点では同じような気がする。
何にも寄りかからない人間なんていない。相手が人じゃない場合だってある。画面の中の人に恋をし、ある物語に夢中になり、音楽に聴き惚れ、私たちは心のバランスを取っている。
そう考えていくと、他人への依存もごく自然なものじゃないだろうか、と疑問がわいてくる。趣味で心のバランスを取るよりも、より自然な気がする。
相手もそれを望んでいるようなら依存はそう悪いものでもないかもと、思ったり思わなかったり。