親への憎しみと情の中でずっと挟まれていて苦しい。
家族の誰も私の本当の苦しみや悩みを聞いてくれたことがなかった。
正確には私自身が自分の苦しみを理解しておらず、また人にどうやって言語化して伝えるかの技術も感情のコントロールも出来なかった。だから何も言えなかった。
母はいつも私をカウンセラーのように扱った。
教師の仕事の愚痴、遊び呆ける姉への涙ながらの愚痴、あなたはお姉ちゃんと違っていい子だから、真面目だから、しっかりしてるからお姉ちゃんをお願いね。と言われながら、私は仄かな肯定感のままに甘んじてその時間を受け入れていた。
だけど姉が社会人になり、学生らしく遊び周っていたのが落ち着いてちゃんと自立していくと、今では実家に帰る姉を喜んで迎え入れている。
過去の私だけずっと取り残されてる。
学校に行けなくなり通信制高校のパンフレットをこっそり頼んでいたのがバレた時、「昔から何の成長もしてないどころか退化してる」と母に言われたこと、「そうやって逃げ続けてたら一生逃げ続ける人生だよ」と姉に言われたこと。
現在3人で仲良く旅行に行きながら、私の心の片隅にへばりついたその汚れがずっと取れない。
母が癌を患って闘病していた時、ちょうど私は通信制高校に編入して人生どん底にいた。友達も1人もおらず、今頃同級生は前に進んでいるだろうにと思いながら疲弊した心身を引きずるような毎日は、泥沼に沈んでいる心地だった。元の高校で逃げるように保健室から帰る毎日の、部活に勤しむ同級生を見た時の引き裂かれるような感情はもう擦り切れていて、残っていたのはただ終わっていく人生を怠惰で辞められない惰性だけだった。
私は完全に絶望していたけれど、私が絶望していたことを家族の誰も知らない。
母が病気で体が辛いと泣く、その背を支えながら心の死んでいた高校生の私は私も死にたいと思っていた。
自分が世界でいちばん辛いみたいな顔をされて、実際に病気は辛いだろうけれど、私はそれ以上に死にたかった。
けど家族の誰もこのことを知らない。
今の私が普通に何の気なしもなく笑っていると思ってる。
今の私は家族を憎んでる訳じゃない。
むしろ家族仲は良い方だと思う。
だけど昔の憎しみを抱えた自分がずっと残ってる。
母がまた復帰した仕事の愚痴をうんうんと穏やかに聞きながら、心のどこかではあの時の私の話を聞いてくれなかったくせに。と恨みがましく叫んでる自分が居る。
けどどうしようもない。
たまに、私がこの家で気を許したことなんて1度だってないと叫んで泣いて家中をめちゃくちゃにして、家族を深く傷つけたい衝動に駆られる。
私がどれ程の傷をあの時付けられ、それを内包したまま今も生き続けているのか、分からせたくなる。
けど、もう何もかも終わったことで、その感情は今の私のものではなく過去の私のもので、また私がそうやって言いたい相手も今の親ではなく過去の親なので、ただただ何の意味も無い。
だから何も言わないし、言えない。
アダルトチルドレン、という概念がある。
私はこれを子供の頃に満たされるべきものが満たされずに大人になってしまった人だと捉えており、また私もその1人と思っている。
言いたいことを言えず、自分自身の感情にすら嘘をついて生き続けた子供は大人になって親元を離れても地獄を歩き続ける。
もし時間が戻せるなら、家中をめちゃくちゃにしてやればよかった。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください