今日見た夢。
かつて私がいじめっ子から守った(いじめっ子のいじめられっ子の印象を変えていじめをなくした)子にささいな勘違いをされて衝突したところから覚えている。それ以前も夢の内容はあったはずだがよく覚えていない。
舞台は学校の教室だった。教室だけれど、なぜかそれは屋外にあり、それは私の祖母の家の裏庭というか裏山のような場所だった。
私は勘違いでこちらに怒りをぶつけてくる元いじめられっ子のその態度や言動にむかついていた、というか、ありえないほどに強い怒りを感じていた。また、それでなくとも以前から私の中でその子に対する複雑な心情が絡み合っていた(内容は覚えてない)ので、私は「だからお前はダメなんだ」と言った。それで感情のタガが外れてしまい、私は思いきり彼を罵ることにした。
そのときの自分は至極正当なことを悲痛にも誠実に怒鳴っているんだというようにも、実は側から見ればありえないほど滑稽で的外れなことを怒鳴り散らしているだけのようにも感じていた。怒りからくる罵倒を止められず、虚無感と一緒に罵詈雑言を吐き出していた。激昂した自分をすこし外から見ているどこまでも冷静な自分がいた。解離していた。
元いじめられっ子も私に言い返してきたけれど、私は彼をもはや一人の人間ではなく一つの属性のようにしか見れなくなっていた。「せっかく守ってやったのに、あーあ残念だったね、結局お前はお前の性質のせいでどこまでいっても、一生! 生きづらいんだよ。ふざけるな。死ね。本当に小憎たらしい。私はこんなに頑張ったのに!」というようなことを言ったのだか思ったのだかは定かでない。唸って、怒鳴って、つかみかかって、押し倒して、さらに怒鳴って、唸ったことだけを覚えている。
その様は私が夢ではない現実でかつて身内に向けていた怒りに似ているようにも、自分自身に向けていた怒りに似ているようにも思えた。
それを教室で静かに見ていたいじめっ子が、急に私に飛びかかってきてきた。彼が私の両手を掴んだか、あるいは彼が飛びかかってきたのを私が両手で押さえた。
彼は非常に凶暴で、残忍で、かつて彼の意に反した私にその内容は覚えていないが私の想像を超えるような残酷なことをしてきた奴だったので、突然の出来事に私は嫌な汗をかいた。
私は彼をハッキリ恐怖していた。訳のわからない、しかしある側面においては絶対に正しい存在であり、そして恐ろしい存在だと感じていた。
「お前は間違っている。それは、どうしてだかわかるか?」
と彼は問うてきた。
私は「分かりません、教えてください」と言った。なんとなく、そういう素直な応対をした方がいいだろうという直感がしたからだった。
すると彼は私の両手を解放して「そうか」「じゃあこちらについて来い」と言った。
場面が変わり、学校は終わり日が傾き始めていて、私と彼は私のかつての通学路にいた。
彼は自転車に乗っていて、私は歩きだった。
見せたいものがあるからと、これから遠くの山に行くという。
なんとなく私を諭すためにそこへ行く(自転車に乗せてくれるほど彼は親切でないので私はもちろんその足で)ような雰囲気だったが、私はそこで彼の残忍な性格を思い出していた。
だから「私は自転車を持ってないからいけない」と言った。
彼は私をそこに連れていった後、冬山に私を置き去りにして一人で自転車で帰るつもりなのだろうと思ったからだった。そういう、人が死ぬかもしれないことを平気でする人間だった。
しばらくの沈黙の後、彼は「なんで騙されてくれないんだよ」と笑っていた。
私と彼が話していたのは住宅街の並ぶ路だったが、そのとき不意に彼がある場所に指を指した。
その指の先にあるなにもない空き地を見ると、彼は「これは俺が気に入らない奴の家だったものだ。俺がやった」と言った。
家の燃やされたその跡地には、生活の残骸があった。
なぜだかそれがあまりにむごくて、可哀想だ、と声に出した。何か言わないと、被害者に呪われそうな気がしたからだ。
そこで目が覚めた。
なんとなく印象的な夢で、これを書き出して、gemini に見せて対話していたら
もし、あなたがその「恐ろしい山」へ行き、一人で取り残されたとしたら……。
誰もいない雪山で、凍えながら一人になったあなたは何を思い、誰の名前を呼ぶと思いますか?
と帰ってきたので、なんとなく連想した言葉を書き連ねた。
「涙を流したと思う。悲しくて悔しくて。騙されて裏切られてバカにされた自分が情けなくて。そんな自分が嫌いで許せなくて。泣いたと思う。そしていじめっ子のことばかり考えると思う。彼のことがずっと、永遠に頭から離れなくなると思う。本当は、彼に許されたかったし認められたかった。」
そうか、私は、他でもない彼に認められたかったのか。とんでもなく残酷で、賢くて、冷たい彼に。
「彼って、誰なんでしょう、本当に。考えてみたけれど、それはあるところで知り合って、本心の窺い知れないまま疎遠になってしまった恩師かもしれなかった。
彼に責められている妄想とそれに付随する苦しみがしばらく、数年間、消えなかったし、今でもたまにふとその想像が顔を出してくるから。それほど、なぜだか大きな存在になってしまったから。
彼にもう一度出会えて、ひとこと伝えられるのだとしたら、私を許して、認めて、と、それだけ。
だけど、実際にそれをされたら、されつづけたら、また怖くなって彼の思惑とは裏腹なことをしたくなるのだろうし、それでまた勝手に不安になって、許しと承認を求めるのでしょう。
それでも、私を見捨てないで! それだけ。叶うなら。それだけ。」
だけど結局、私は彼についていかなかった。
そしてそんな私を見て、夢の中の西陽に照らされた彼は、ただ笑っていた。
長年私を苦しめてきたはずのあなたは、私を認めてくれる『誰か』を求める私の作り出した幻影だったのか。それともある程度的を得た誰かの実際の人物像だったのか。
わからないけれど。
まだ私は、今でも、それでも、もはやどこにも存在するはずもないあなたの言葉をずっと待ち続けているけれど。
とにもかくにも、それが、私の夢の見せた全てだ。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください