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子供らしくない子供 大人らしくない大人 幸せなのは後者だと思っている 死ぬまでそうしていられるならば

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子供の頃、同じ社宅の子供たちと遊んで過ごした。幼稚園は、同じ社宅の子供たちがバスに乗って通っていた。

夕方になると、それぞれ家に帰る。そう決められているから。私は言われていない。姉は言われていたと思う。姉に言っていることは、私もわかっているはず、姉が教えているはず。うちでは、全部そうなっていた。

だが姉を大事にしていたかというと、そうではない。結婚して、子供を持ち、マイホームを持つ。そこまでがスタンダードなステータス。
他のステータスがない、幼稚な親は、わかりやすい、目に見えるものを作った。

両親ともに、大人らしくない大人だった。
だが、それを責めるのは酷なのだ。だって親の親も大人らしくない大人だから。

子供らしくいられない子供は、大人を理解しているようで、わかりきってはいなかった。性というものも知らないのだ。
両親が喧嘩した翌日、裸でいる理由などわからない。

大人になり、性を知り、他の人のも知り、性に走る人らを全員同じに否定できるか?
できないだろう、その強さはそれぞれ。
発散のしかたがわからない、あるいはマイナーな性愛を、他人が全員理解してくれない。基準になるのは自分のことが多い。ノーマルが多い、はけ口がある人が多い、違うものは異端のように扱われる。

親を見て、幾分、性に対して厳しく育った子供は、冷めた目で恋愛対象を見る。
愛せない。好意は感じる。相手の好意も感じるから交際する。
相手の好意が薄らいだと気づくと、内心憎悪に変わり、別れしか考えられなくなる。

自分は皆と違う。そう思いながら、似た面も見出す。誰でも、多少は相手に不満を持ったり、温度感に変化が起きる。

親もそうだったのだと思うし、世の中の夫婦ほとんど全員そうだろう。べたべたイチャイチャする中高年夫婦がいたら、それも子供にとっては恥だ。

ステータスはずっと求められる。持ち家を持った後は、優秀な大学に進学する子供になった。
その次は、一目置かれる職業に就いた子供だった。

子供はステータスのために仕事を選ばない。親のような大人にならないための仕事に就いた。だが、親にとって、それは人に自慢できるものだから、そこまでは円満、幸せな子供のような大人。

世の中はそういう大人に寛大だ。害がない。陰で何を言っても気づかない、都合よく相槌打っていればいい。

子供がその親のことで、子供に相談しても無力だと早々に理解していた。
大人になり、尋常ではない様子を目にして、他の大人に救いを求めた時
「救ってやってもいい、その代わりおまえは何をしてくれる?」

この言葉通りではないが、意味は同じだ。
大人は打算をする。まだ社会人になって実績もあげてないのに、何かしてやるなら、見返りはしっかり頂戴する。

子供だった人は、体を要求されていることを気づき、目の前の問題と、その相手から逃げた。

子供が子供だった頃、友達に眼鏡を貸してと毎日言われていた。学校の眼科検診で一定以下だった子供は、学校から親に連絡し、眼鏡を強制的に購入させていた。贅沢だと文句を言いながら、買ってもらった眼鏡。
その友達は、眼科検診で引っかからず、それ以前から眼鏡を持つ、かけることに、変な憧れを持っていたのを知っていた。

ところが子供は視力がよくないのだから、黒板の文字が見えないことがあった。その時は隣の子のノートを見たり、授業が終わった後、黒板を消される前に、近づいて文字を読み取っていた。

ある日、終わりの会で、ある男子が
「○○さん(私)の眼鏡を、△△さん(友達)が毎日持っています!」
その時子供はきょとんとした。友達同士で貸し借りするのは、眼鏡だけじゃなく、マンガや文房具やいろんなものがある。
でも、その男子だけでなく、注目している同級生たちの目は、友達を批判していた。

子供が本当に視力が悪く、そのための眼鏡なのに、遊びのように使う友達を批判してくれた。その時は理解できなかったし、友達への批判が強かったかもしれないが、助けでもあった。

似た思い出がいくつかある。だからこそ、自分がそういった他人が他人を困らせている場面に遭うと、批判することで自分が不利益になることがあっても、そうするようになっていった。

大人になれない大人は、子供も大人になれない子供であれば幸せで過ごせただろう。だが、子供は変な正義感を持って、親に歯向かうようになった。

子供は小さい頃から、苦しい思いをしながら生きた。
大人になれない大人も、自分の人生を嘆きながらも、ステータスは保ち、満足できる時期があったのだ。

どちらかしか選べないのだ。
ちょうどいい大人というのは、実はいない。
全員どちらかに偏っている。偏りの程度が大きい小さいはあれど。

親が親らしくない、本当はどの親もその側面がある。
子供に見せないようにしているか、子供に見せても気にしないか。
それによって、子供の成長、子供が子供らしくあるか、子供らしくないか。

その連鎖が、ずっと昔からつむがれている。

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