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小説「相乗り夜汽車は何処へ行く」綺羅星編 第三項

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分娩室の中は、異様な熱気に包まれていました。
私のうめき声を掻き消すように、看護師さん達が頑張れと声を張り上げていました。
「お母さん、赤ちゃんがどうにも産道を通れなさそうなんです。なので、帝王切開に切り替えますね。」
先生の話も上手く飲み込めず、朦朧とした頭で頷く他ありませんでした。
室内はまた慌ただしく動き出しました。
「ちょっと痛いけど我慢してくださいね。」
慣れた手つきで麻酔を打たれると、まもなく腰あたりの感覚が遠のいていきました。
感覚のないお腹を切られているのを見ると、どうにも変な気分になるものです。
吐き気が込み上げてきてしまい、少し我慢しますもやはりどうにもなりません。
嘔吐すると少し楽になりましたが、また不快感が襲ってきました。
体からどばどばと血が出てくるのが分かり、失血で頭がふらふらしてきました。
意識が遠のいた、その時でした。
「おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
生まれたのです。
赤ちゃんが元気に泣き出しました。
その必死な泣き声に、私はまだ意識を手放すわけにはいかないと決意を固めました。
しかし、神様は残酷なものです。
視界はどんどん狭まり、ふらふらした感覚が強まってきました。
周りの声はもう何も判別できなくなる中、蒼介が、いえ、パパが大声で泣き喚く声だけが聞こえました。
(ああ、もう覚悟を決めなければ。この意識じゃ、私はどうにもならない。ただ最後に、我が子だけは。)
「お、お願い……です!その子を抱っこさせてください!」
必死に両の腕を伸ばしますが、看護師さんに遮られてしまいます。
「ねえ、パパ!この子の名前は……!」
私はその名前を呼んだ途端、意識を失いました。

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