席に戻りますと、誰かが座っておりました。
見ると、濡れたように黒い長髪の女性のようでした。
「あら、こんにちは。この蜜柑の持ち主さんですか。」
「ええ。良ければおひとつ如何です。」
そう促すと、ひとつ蜜柑を手に取り皮を剥き、口に放り込みました。
「言い忘れてましたが、相乗り失礼致します。」
そう言いながらこちらを見つめる眼差しは、とても鋭いものでした。
色素の薄いその目を何処かで見たことが在る気がしましたが、どうしても思い出せませんでした。
外を覗きますと、そこには虹が架かっていました。
空気中の水分によって星の光が屈折したものらしい、とさっき向こうに座っていた商人が話していたことを思い出しました。
「外、美しいですよ。」
「珍しい、貴方は幸運な方なのでしょう。……懐かしい。」
発言の意図が読めず首を傾げておりますと、彼女は気にしないでと笑いました。
どれくらい時間が経ったのでしょう、いつの間にか虹が消えてなくなっていました。
「そういえば、貴方は何処から来たのです。」
どうしても聞かずには居られないのには理由がありました。
さっきのサラリーマンの男性と少年の話を聞いて、悪い予感がするのです。
「……貴方が知る必要は無いかと。」
その突き放したような言い方がどうにも引っ掛かってしまうものです。
追及しようと口を開く前に、彼女が喋りだしました。
「貴方は自分が何処へ行くのか、知りたいのですか。」
静かに頷くと、彼女は悲しそうな顔をしました。
「そうですか。……それでは、私の話を聞いてもらいましょう。」
反応をするより早く、我々を幻灯が包み込みました。
※星の光で虹がうまれる設定はフィクションです。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください
nanaha.
彩紗さんへ
お返事ありがとうございます!
そうなんです!
大切なものでもPeaceでも女性キャラが少なかったので、この機会に書いてみました🖊️
目の色素が薄い人って憧れます✨
人の目が大好きな人間なので、彩紗さんの目の話聞けて嬉しいです♪
実際にあるかは置いておいて、見れたら綺麗でしょうね。
この世界においてもかなり神聖なもののイメージで書きました!
気が強いところ、気づきましたか!
実はこの女性は僕の中で、気が弱いキャラなんですよ。
でも、彼女がそうせざるを得ない理由はなんなのか、考えながら読んでほしいです📖
完結した今考えると、この人は「僕」を考察するうえで結構大切なキーパーソンかもです☺️
悪い予感、もう少ししたら分かるかもしれないので、頭に入れて置いてくださると嬉しいです💕
「木曜日にはココアを」、面白そうですね🍀
そういう多面的な視点って、いざ必要になった時に忘れちゃいますよね…。
せっかくならこの機会に読んでみようと思います!
おすすめありがとうございます🙇
僕は最近、寺地はるなさんの「声の在りか」って本を読みました!
小4の子どもがいる主婦の方が主人公なんですけど、ママ友や田舎の村社会にモヤモヤしているのが変わっていく姿がめっちゃよかったです👍
ぜひお手にとって見てください!
彩紗··
今回の相乗り、女性だ
色素の薄い目か
実は、私も目の色素がすごく薄いんだ
クォーターだったりする?って聞かれたことがあるけど、残念ながら違う笑
「その目を何処かで見たことが在る気がした」
「どうしても思い出せない」
なんか、すごい気になるね
思い出すのか、思い出せないまま女性は下車するのか
この世界の虹、現実よりきれいなんだろうな🌈
星の光の屈折で虹になるって、色のグラデーションが比べ物にならなそう
ところで、この女性は気が強いのかなって思っちゃった
「眼差しが鋭い」
「突き放したような言い方」
っていう表現で、なんとなく
確かに、悪い予感するよね
「彼」も少年も、星芒の目的地を知ってたし
「親友」は、もう亡くなったことがわかってる訳だし
少年は「よく考えて」って言ってたけど、星芒の目的地がわかってたら、答えを出すのは早くした方がいいと思う
女性の人生で、答えが決まるかもしれないね
「懐かしい」っていう言葉とか、少年がくれたみかんも何か関係ありそう
キーワードはみかん🍊?
最近、青山美智子さんの「木曜日にはココアを」っていう本を読んだんだ
この本の中に
『私が非常識だと思うことが、違う角度から見たら常識的ってこともあるのか』
っていう文章があるんだけど
なんかドキッとした
多角的視点、多角的視野、どっちも私にないモノだな、って気づいたよ
人間関係がいろんな視点で見れて新鮮な小説✨️
よかったら読んでみて(´,,•ω•,,)♡
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