あの日、あなたに渡した画集を完成させてから、私は思うように絵を描けなくなりました。
大好きなあなたのために完成させたあれが、私の最高傑作以外の何者でもなく。
そんなあの作品でさえ、あなたの心をここに留めておくことはできなかったのだと思い知り、
私の能力などそんなものなのだと思い知ったからでした。
あの日から描こうにも、何も思いつかず、描いていても喜びすら湧きませんでした。
何かを生み出すことに、生きるためのエネルギー全てを吸い取られるような気がして、どうしても、うまく形にすることができませんでした。
あなたのために完成させたあれが、私の全てのようでした。
あなたを愛していたから形にしていたのではなく、あなたを愛していることを、あなたへの想いが溢れて、あの作品たちを完成させるしか、自分の欲を昇華させる方法を私は知らなかったのです。
いつかまた、描ける日が来て欲しいと思っていました。
今日、久々に描くことを楽しいと思えるようになったのです。
何にもならないものですが、私の精神を真っ当にしてくれる唯一の存在だから。
だからどうか神様、この時間だけは2度と私から奪わないでください。
誰を失っても、何を失っても、これさえあれば、私は生きてゆけます。
これを奪われることだけは
どうか二度と訪れないで欲しい。
私の日々が、ずっと味気ないものだったのは、
私が私の望むものを見失っていたからです。
わたしが欲しかったのは、あの人本人ではなく、このこぼれ落ちてしまうほどの感情を込めた作品を受け取ってくれる存在でした。
薄笑いせず、正面から受け取ってくれる存在です。
きっとこの存在がなければ私の生きる上での満足は、ないのでしょう。
それがこの思い出す記憶もないほど、空虚な年月が物語っています。
もう2度と失わないように、
もう2度と失っても見失わないように、
人にその役目を負わせてはなりません。
溢れる感情をぶつけたものを、何か別のものに昇華させましょう。
私が私として生きられるために。
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