結局なんで俺が苦しいのかと言えばそれは自分自身の思考によるものであって、この苦しみを消すには頭の働きを止めるしかないのだと思う。
プライドとか理想とかそういうものを捨ててしまえば少なくとも今よりは幸せになれるだろうということは随分前から分かっていた。それこそ何も考えられないくらいに、自分の脳みそをぐちゃぐちゃに搔き混ぜてやりたいと思うこともあった。けれど他人が俺の精神を侵すことができないように、自分自身にとってもそれは不可侵領域だった。
自分を一番不幸にしているのが自分なんて歪だ。
この湧き上がる殺意に俺はどう対処できるのだろう。首をくぐれば身体もろともシャットダウンできるのかもしれないけれど、それって本末転倒じゃないか。結局、肉体が精神に抗うことはできないのだろうか。俺は苦しみから逃れ得ないのだろうか。
自分を殺したい。それも頭の中のだけを確実に。
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