んー。
いい目覚めや。
最近ずっと野宿やったからなー。
さてと。Sは…。
もう起きたんか。
早いな。お嬢様は。
「あっ、おはようございます。」
「あら。おはよう。早起きね」
「Aちゃんおはよう」
「お、おは、よう」
Mはまだ慣れてないんかな。
S、早速朝飯作っとる。
背高いし後姿がそれやからM母さんかと思った。
つーかS料理できるんや。
「はい、できました。」
「うわぁー、おいしそう。お母さん顔負けやわ。」
「そ、そうですか。ありがとうございます」
「S、料理できたんやな」
「ま、まぁ、親に叩き込まれたから」
「そっか」
メニューは食パンと目玉焼き。
何かよく見る朝食や。
味は絶品。
シェフにでもなれそうなくらいうまい。
「んー上出来!」
「すごいなS。見直したわ」
「た、確かに。すごいおいしい。」
「よかった」
「今から買い出し行くけどみんな来る?」
「あ、ぜひ行きます!」
という事で、お昼から買い出しに行くことになった。
最初、服屋でうちらの服を買うことになった。
そろそろ二枚目の服に変えたい。
一日目からずっとこの服や。
「二人で選んでき。お母さんたちは娘の服見てくるわ」
「わかりました。」
「何にするー?」
「うちは普通なやつでいいで」
「普通って?」
そっか。お嬢様やった。
うちら庶民の普通が分かるわけないか。
「例えば、動きやすいとか、汗を吸いやすいとか。
「普通じゃないのは?」
それ聞くか。
「例えば、ワンピースとか、動きにくい服のこと」
「?つまり?」
「つまり、うちにとっての普通は男っぽい服で、そうじゃないのが女っぽい服」
「あぁー」
「理解?」
「うん承知!」
うちはそれでええとして……。
「Sはどんなのにするん?カジュアル系?シンプル系?」
「か、かじゅある?」
「まぁ、うちらで言うと。うちがシンプルで、Sがカジュアルやな。
うちはカジュアルの方がええと思うけど」
「じゃあかじゅある?で」
「おけ。決まりな」
そんでうちらは1時間ぐらいかけて2着ずつ選んだ。
「あっいたいた!二人とも決まった?」
「あ、はい。今から買うとこです」
「えっお母さん買うよ?」
「いえ大丈夫です。うちらの方が多分お金持ってるので」
「そ、そう」
「な、何円持ってるの。」
「うちら?さぁ、数えたことないからあんま分からんけど50万ぐらいじゃね」
「っ!ひったくりあったらどうするの」
「ええねんええねん。Mには関係ないって」
結局うちが払うことになった。
うちとSの分買ったら2万もした。
M母さんに払わせんといてよかった。
服買ったら次はお昼や。
「二人ともお昼何がいい?ファミレスの予定なんだけど」
「あっファミレスでいいですよ。メニューはその時決めますんで」
「じゃあ早速行こうか」
結局、Sイゼリアでランチとなった。
うちはハンバーグ。
Sはパスタ。
Mはドリア。
M母さんはグラタン。
何気ないランチが本当に久々で、むっちゃ泣きそうになった。
食事代はM母さんが払ってくれた。
4人分食べても2000円ならへんっていうな。
「次、二人のアメニティグッズ買おか」
「歯ブラシとかないですからね。」
「そっか。うちら歯磨きしてないやん。ヤバ…」
印のない良品店で、歯磨き粉と歯ブラシ、うがい用のコップ、
ボディタオルなど、アメニティグッズを買ってもらった。
あとは食品や。
「今日の晩御飯何がいい?」
「そーですね」
「うちはハンバーグ食ったしなぁ」
「…私、鶏肉がいい」
「じゃあ鶏肉にしてもらっていいですか」
「そうだね。鶏肉のソテーにでもしよか」
これまで静かだったMの希望で、
夜は鶏肉のソテーになった。
必要な食材をそろえて帰宅。
メインディッシュはM母さんが。
サイドディッシュはSが作ってくれた。
「やっぱうまいわぁ」
「ねー。シェフにでもなれるんじゃない?」
「いやぁ、それほどでも」
「お母さんたちの家政婦になってほしいわ」
「そこまで言っちゃだめだよお母さん」
あはは。楽しいな。こんな日が長く続けばええのにな。
「じゃあおやすみなさいですM母さん」
「はーいおやすみ。片づけはお母さんがしとくよ」
「ありがとうございます」
「お、おやすみ」
「おやすみ、M」
じゃあおやすみやで、みんな。
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ななしさん
家出じゃなくなったようで、安心した。
春休みの冒険で終わるように願ってる。
それから、そのお宅のお母さんが、あなたのことをどこかに知らせたとしても恨まないでね。
黙って見過ごしてたら、あとからあなたの家族に追及されて、事件化したりすることもあるからね。
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