歪んだ世界は直線で描かれている
この世はブロックの並んだピクセル画
人間は機械仕掛けの作業人形
複雑なようで一度プログラムされただけのように動き、決められたルールを忠実に、過剰に守り、周りに影響し影響されながらおどる。
不気味、不恰好、胸糞悪いには程がある。
個人が自由を求めるのは、社会にとってはプログラムミス。生と死、自由不自由、幸せ、そういったものを深く考え実行したいと目論むこともプログラムミスだ。
何のために生きて、どんな死を迎えるのだろうか。ただ社会に従順に生きて、それは本当に幸せで充実だろうか。
枝々のゆらめきが示す風の虚像を、土の柔らかな芳香を、鳥たちの多彩な讃美歌を、草の湖の細波を。
どうして非現実と表現するのだろうか。
本来、生活の隣、視界のほとんど、感性の母そう存在したはずのこれら。
灰色の壁、錆びた鉄製品、黒が霞んだアスファルト
彩色の乏しい布っキレ、濁った空気汚れきった風
何が面白くてこんなものが日常だろうか。
何が楽しくて機械を演じて笑うのだろうか。
どうして似通ったものを選び取るのだろうか。
仕事ができようができまいが
作り笑いができようができまいが
嘘が言えようが言えまいが
利口だろうがそうでなかろうが
人であることに間違いはなく
それは大層価値のあるものに間違いないだろうに。
どうして価値をなくそうとするのだろうか。