僕らは立っている
心の中に立っている
真っ暗で真っ黒で右も左も分からない所に
真っ白で何もない所に
誰一人いない寂しい所に
水がなくて干からびそうな所に
水で埋め尽くされて溺れそうな所に
現実にいるのに現実じゃない所に
雷雨が降り続ける所に
鮮やかすぎて目が眩む所に
立っている
僕らは歩いている
心の中を歩いている
前かも分からない暗闇の中を
後ろに進んでるかもしれない真っ白な世界を
どこまでも続く鮮やかすぎる所を
全く進まない非現実的な場所を
雨で濡れてぬかるんでいる所を
今にもちぎれそうな糸の上を
気を抜けば刺さる針の上を
歩いてる
何処をどうやってどう進もうと
終わりは見えない
始まりに帰ろうと来た道を戻っても
そこに始まりはない
時は止まらず
未来を現在にそして過去にしていく
それと同様
僕らは止まらず歩いてる
前を見失わないように
決して間違えないように
生まれてからずっと歩いている
だから疲れる
変わらない景色の中
足を動かす
間違えないように
踏み外さないように歩く
なら止まる
後ろも
後ろを向けば前になる
前も
後ろを向けば後ろになる
間違いはもちろんあって
歩いてはいけない道もある
でも
正解は必ずしも正解では無いから
景色に飽きたら
景色を変えて
歩き疲れたら
止まって
前が分からなくなったら
それを前と仮定して
生きる理由を失ったら
生きる理由を見つけるために生きて
真っ暗な世界なら
明かりをつけて
真っ白な世界なら
インクをぶちまけて
鮮やかすぎる世界なら
白く塗って
雨が降ってるなら
傘をさして
生きていけばいい
最悪、全部捨てればいい
君はどんな世界を歩いてる?