初恋だった。
初めてあんなに人を好きになった。
…初恋は叶わないものだ、って誰かが言ってたけど、その通りだった。
あの日から私の恋愛時計は止まったままだ。
出会ったのは高校2年。
友達が自身かかってきた電話を私に無理矢理渡して来たことから始まった。
「もしもし?」
何の話をしたかなんて覚えてない。
でもただ何となく楽しくて、そこから友達の紹介でメールのやり取りが始まった。
毎日メールしてた。
私に部活があったからメールするのは6時位から。
「部活終わった?メールしても大丈夫?」
凄く優しかった。
何気無い話ばかりしてた。
彼の好きな音楽は、彼との話題作りになればと聞きまくった。
彼と同じくらい好きになった。
「声…聞きたい…。」
そうワガママを言う私にすぐ電話してくれたよね。
「なんかあった?」
「何にもないよ、ただ声聞きたかっただけ…。」
「そっか(笑)」
声も好きだった。
低くて耳から染み入るような声。
声フェチな私には堪らなかった。
会ったのは一度きり。
夏の公園だった。
前の日は緊張で眠れなかった。
朝からメールのやり取り。
「おはよ、起きた?」
「ん、…起きた…。」
一回は起きたものの、彼とメールをしているうちに安眠(笑)
待ち合わせ一時間前に返事が無くなった私を心配して彼からの電話。
「寝ちゃってた?(笑)」
「ご、ごめんなさい!」
「まだ時間あるしゆっくりでいいよ?」
慌てて準備して待ち合わせ場所に行った。
緊張して待ち合わせ場所についても恥ずかしくて近寄れなかった。
でも彼から電話がかかってきて、
「来ないと帰っちゃうよ?」
「ダメ!…今行くから…。」
「おいで、待ってるから。」
ようやく彼と対面した。
「やっと会えたね。」
にこりと微笑まれながら言われた言葉に、頭が真っ白になった。
会ってからもあちこち歩いたり、店を見たり。
二人で行った店でバンドがイベントをたまたまやってて、
「あのバンドっていえばあの曲だよね。」
「うんうん、私もその曲好きだなー。」
そんな話をしてたら、いきなりその曲が演奏された。
二人でびっくりして顔を合わせて笑ったよね。
「凄くない?この確率。」
「私もびっくりした!」
夕御飯はラーメンをご馳走になった。
あの味は忘れられない。
夜9時位。
バスで帰る彼とバス停で話してた。
「またこうやって会いたいよね」
こくりと頷く事しか出来なかった。
バスに乗る彼を見送って私も帰り、夜もメールした。
凄い純愛だったな。
手も繋げなくって。
でもしたかったよ?
それ以上も全部。
いつからダメになったのかな?
突然メールが来なくなって音信不通。
多分なんかしちゃったんだよね。
そしてあれから4年。
まだ大好きです。
あなたへの想いは今でも変わらないよ?
似た人を見るとあなたかとつい目で追ってしまう。
あなた以上の人はまだ現れない。
私…このまま待ってればいいの?
それとも新しい恋を探すべきなのかな?