空を飛んでみたいと、ふと思う時がある。
友達と一通り話し終えて、バイバイして、一人で薄暗い道を歩いてる。
空を見上げると、日が沈み始めていて、うっすらピンクだか紫だかの色が広がって、自分を包み込む。
少しずつ暖かくなり始めたこの季節、夜に移り変わるこの時間。
どこからか風がふわりと吹けば、それと同時に地面から足を離して、高く高く舞い上がっていきたい。
上の方は肌寒いだろうか?どのくらい、風が吹いているだろうか?
上からの景色を静かに眺めて、家の連なり、外灯の小さな灯火が見てみたい。
顔や手先に少し冷たい風を浴びながら目を瞑って深呼吸を一つ。
誰も見つけられないところにたった一人。
それは、落ち着くだろうか?寂しいだろうか?何も考えないのかもしれない。ただボーッとしていたい。
少し心が落ち着いた頃、再び地面に足を着けて帰路につく。
そしてまたいつも通りの生活に戻り、何となく日々を過ごす。
いつか、飛んでみたいと、わくわくしながら僕は今日も眠る。
おやすみなさい。