元気でやってますか…私は痛む古傷を騙し騙ししながら、頑張っています。きみへの送金が、後半年となってしまいました…9月には、宮城県へ行って来ます

元気でやってますか…
私は痛む古傷を騙し騙ししながら、頑張っています。
きみへの送金が、後半年となってしまいました…

9月には、宮城県へ行って来ます。
「何故、宮城？」
と思うだろうね。

先日、震災から10年の特集番組を観ていて、必死に祈る女の子の姿に、当時、同じ年頃だったきみが重なりました……

また子どもの笑顔が見たい

しかし、その想いは周りに伝わらず、人をあてにし過ぎ、頼り過ぎた報いか、空回りし続けた結果、人との繋がりを断つようになってました。
すっかり気落ちしてしまいましたが、きみの笑顔のおかげで、踏み出すことが出来ました。
すると、特に宮城県からの情報が、次から次へと舞い込みはじめたのです。
『おかえり モネ』という新番組が気になっていたのだけど、特集を観たら、主人公が吹奏楽部にいたころ吹いていた楽器が、なんときみと同じサックス！

宮城県石巻市と女川町をモデルに書かれた原作のアニメ映画『漁港の肉子ちゃん』
予告編で流れる歌に惹かれ、フルで聴いてみたら…

きみとの思い出が次から次へと、どんどん、どんどん溢れてきて、みっともないくらい泣いてしまいました。

覚えているかなぁ……

トラックの助手席に乗せて、一緒に運行に出た時のこと。
おもちゃ箱から持ち出したマイクを手にし、足を組みながらカッコつけて歌う姿に、「何処で見て覚えたんだァ？」と苦笑しつつも、日々成長してゆくきみに、ちょっと淋しさを感じました。

どんな子が歌っているのだろうと調べてみると、驚いたことに幼いころのきみにとてもよく似た女の子でした。


長い長い坂を登って
後ろを見てごらん 誰もいないだろう
長い長い坂をおりて
後ろを見てごらん
皆が上で 手を振るさ


似ているから感情が入りすぎただけと分かってますが、きみから、そう言われたような気がします…。

私は、きみに、どれだけ種を蒔けたのだろう……

道行く子どもたちを目にすると、そう思います。
何かのきっかけで、ふと思い出が蘇り、「そんなことあったなぁ」と、クスリと笑ってもらえたら嬉しいなぁ…

その想いを胸に、この先、出会う子どもたちに種を蒔いていきたいのです。

そして、いつの日か、きみがそんな私を知ることがあった時……

「昔と変わってないじゃない」

と笑ってもらえたら……


あ…

また一つ、思い出しました…

「今度からお父さんのことを“父上”と呼びなさい」
と言ったら、きみはケラケラと笑って、
「あはは、チチウエぇ～！」
と言ってたっけ……

こんなこと言うと、
「オヤジだぁ～」
と笑うでしょうね…

そう……

私は親父なんですよ





きみの。