高1の時、同じ部活の女子の先輩を好きになった。初めて自分がバイだと自覚した。男装がとても似合っててかっこよかった。会うと優しく話しかけてくれた。
何度も告白しようと思ったけど、結局思いは伝えないまま先輩は卒業してしまった。
高2になって、今度は同じ部活の同級生に恋をした。また女の子。いつも一緒で、いろんなところに遊びにいった。だんだん欲が出て、友達の距離感を誤って、近づきすぎて、避けられた。彼女は「このままじゃ嫌だし、お互い腹を割って話そう」と、提案してくれた。その時、直接告白はしてないけど、「自分がバイだ」ってことを打ち明けたら「気持ち悪い」って言われた。しばらくの間お互い距離をおくことで合意した。
高2の冬、久しぶりに男子を好きになった。初めて自分から告白をして、初めて彼氏ができた。自分がバイだと言うべきかどうか、かなり悩んだ。やはり当時一番信頼してた人に「気持ち悪い」と言われたのがかなりショックで、トラウマだった。
彼と付き合って半年ほど経った時、今まであったこと全てを彼に打ち明けた。彼は、終始落ち着いて話を聞いてくれた。「今、僕のこと好きでいてくれるならいいよ。」って言ってくれた。その日の夜のメールでは、
「途中泣いてたし、本当に辛かったんだと思います。誰かに一人に話すだけでも全然違うだろうし。ひととおり話聞いてみたけど、やっぱり特にあなたに対する態度とかは変わらないですね。だから、安心して。」
ときて、(この人を好きになって良かった…)と改めて思った。
高校生になるまでは、こんなにいろんな恋を経験するなんて思ってもいなかった。
恋愛感情こそ無くなったが、同級生の友達とは今は仲良くなってたまにお弁当も一緒に食べるし、先輩とは定期的に連絡を取り合っていて、私が大学生になったら一緒に旅行に行く約束もしてる。
彼氏とはそろそろ1年が経つ。これからも好きでいたい。ずっと続いてほしい。
ただ、
調理実習で作ったマドレーヌをドキドキしながら先輩に渡したことは、自分は多分この先ずっと忘れないだろう。