男の子として,それなりに女の子を好きになっていた時代もあった.でも僕の心の中では好きになるのと付き合うのは違う.たとえば目の前に昔から仲のいい,友達としての付き合いが長い女の子がいるとする.一般的には付き合ってもよくないかと思われるレベルかもしれない.しかしながら僕はこのままの友達としての距離でいられる関係,その関係でつながっている彼女が好きなのであって,彼女と一緒になりたいわけではない.性的欲求も人間である以ゼロになることはないとは思うが,長年味わってきた苦しみを経てそれが少しずつゼロに近づいている気がする.(ちなみに抑うつ状態になったときはほぼゼロになるし,状態が回復しても元に戻ることはなかった).街を歩いていてかわいいと思う女の子を見かけたとしても,あるいはこれまで出会ってきた女の子のことを振り返ったとしても,いまの僕の心の中に彼女たちと付き合いたいと思う気持ちが生まれることはない.ただ友達としてつながっている彼女たちが好きだから.もう一度いう,好きになるのと付き合うのは違う.子どもの頃にかわいい女の子を見て安直に付き合いたいと考える傾向にあった自分がいかに幼稚だったかを思い知らされている.まあそもそも僕には選択権なんてないし,そもそも向こうから断られると思うが.