自分の生まれた環境はぐっちゃぐちゃで、場所は絶えず変わり親も絶えず変わった。
みんな悪い人じゃなかったけれど、やはりどうしても自分としては弱い立場を守る為にも壁を作らざるをえなかった。
色々あってしっちゃかめっちゃかになって、色々落ち着いてきてそれでいてふと一人になった部屋で思うのは家族が欲しかったという事。
よく家族が欲しいというと、異性or同性のパートナーを見つけるだとか家庭を持って子供を育てる事などをアドバイスとして出されるのだけれどもそれに対して何故か違和感を感じていた。
最近になって自分の中で指す家族は結局自分を子供とした家族なんだなと納得して違和感の正体に気付いた。
パートナーや家庭。子供というのは結局自分は少なからず愛する側に立つ事になる。
しかし家族体験といったものがそもそも存在しなかった自分は、常にキラキラした幼少期や子供時代を夢見ているんだと思う。
現実を見ると、そんな完璧な家族なんて言うのはほとんど空想上にしか存在しない(非常に低確率)なのは分かっているのだけれども
自分の人生がそれにかすりもしなかっただけに余計に思ってしまうこの気持ちは誰かに伝わるだろうか。
一人の部屋で、ベッドに寝転がってふとそんな事を考えてときたまに泣く。
きっとこの願いは、自分がどれだけ頑張っても何をやっても叶う事がないものなのだろう。
それでもやっぱり、どうしても街で家族で歩いてるのを見たりすると、あぁもしあんな素敵な場所に生まれたらどんな幸福を感じるのだろうかと思わざるを得ない。
でも結局、自分に結婚願望が皆無な辺り夢を夢のまま、憧れを憧れのままでそっとしまっておくほうが良いと何処かで分かっていのかもしれない
理想の家族というのは、存在しないからこそ理想なんだ。