あなたの努力は認めますが、勉強や成績に関してそんなに尖らない方がいいと思います。
私も高校時代はそんな感じでしたが、東大に入ってみて思ったのは、人間社会を生き抜く力になるのは人に共感してあげる力です。
「そんなこともできないの?」という態度で居られると、「勉強しかできない癖に」という言葉で返ってきます。
「社会は勉強よりもコミュニケーション能力が重要だ」という言葉は、私も大嫌いな言葉ですが、部分的には真実です。成績が良い事や勉強ができる事によって、周りの人が大切にしている領域を否定していませんか?相手を否定するとこちらにも否定の言葉で返ってきます。
日本社会は勉強が出来る人が嫌いな人が多く、それ以外の領域(例えばスポーツの大会で優勝したり、クラスのムードメーカーになれたり)で得意気になっている分には誰も文句を言いませんが、勉強でそうなってしまうと皆から攻撃の対象にされやすいです。
大学、大学院に進学してみると分かりますが、日本では知性や学問といったものに関して、異常なまでに冷遇されています。これが日本が技術力に関して世界で一人負けしている原因ではあるのですが、そういう世界に生まれてきてしまった以上は、その中で適応するしかありません。
あなたの今のスタンスは自分の高校生時代によく似ています。それ故に今のまま尖った状態でいると幸せからどんどん遠ざかっていくのではないかと思い、お声掛けしました。
かく言う私も、偉そうなことは言えず、毎日苦しんで生きています。あなたの将来が、今よりも生きやすくなるように願っています。
・・・小瓶の中の手紙を読む