自然に、自然に、死にたいと思うんだ。
苦し過ぎることはない。
少し生きづらくても、普通に平穏に笑って生きていける。
その生きづらさも私の考えさえ変わればすぐに消えるのだろうし、本当に何もないのだけど。
中学2年の冬。
死というものを知った。
ああそうか私は死ねるのだな、と分かると、死ぬことを切望するようになった。
失敗して、その頃よりは少し生きやすくなった今、死のイメージが私から少し離れている。
それが恐ろしいと感じる。死ねなくなってしまうことが恐ろしい。
けれど今はダメだ。
逃げたと思われたくはない。
先生に親に、呆れられたくもない。腹を探られるような気遣いの目も嫌だ。
じゃあ何時だろうか。
卒業したら、親が死んだら、身内がいなくなってから、そんなことをしていたら一体いつに死ねるんだ?
ずっと続く優しい世界を頭の中で夢想する。
とても憧れるけれど、やっぱりそれが永遠に続いて欲しいとは思わない。
終わりがないと気が参ってしまう。
それがずっと先でも同じだから。
美しい自然を見た。
最期はここがいいななんて思った。
死ねば終わりだ。死ねば終われるんだ。
目を逸らし続けている。