今いったんまとめようという気持ち。
何かが腑に落ちたのだろう。現実が変わった
のではない。明日にはこの気持ちも変わって
いるだろうか。
手に入れたいものが手に入らない。変わら
なくてはいけない、今のままではいけないという
焦燥。分かっていたつもりだった。ただ、腑に
落ちていなかった。確実な幸せはただ一つだけ、
私は死んでも宇宙の全てであり続ける。なのに、
必ず終わってしまう幸せを追いかけるこの人生は
何て虚しいのだろう。何のために生きているの
だろう。どうして確実な幸せは分かっているのに、
今幸せになれないのだろう。半ば絶望していた。
分かってなどいなかったのだ。手に入れたいもの
が手に入れば、向いていることや好きなことを
見つければ、誰かの役に立つことができれば、
愛する人と一緒に暮らすことができれば、幸せに
なれる。信じて疑わなかった。手に入らない苦しみに
飲み込まれていた。一生抜け出せないだろうと。
私が追いかけていた幸せは、手に入れたとしても、
必ず終わりが来る。すぐに次が欲しくなるだろうし、
死んだら跡形もなく消える。そういう幻のような
幸せを必死で追いかけていた。だから手に入れば
天国、手に入らなければ地獄。こんな人生は苦しい。
早く死んで宇宙に戻りたい。
幻を追いかけている、凄くロマンチックだ。冒険だ。
人生は夢のようなものである。だからこそ楽しんで
いいのだ。手に入らなくても一興、入っても一興。
それでいいのだ。