お釈迦様や親鸞聖人、悟りの境地を得た人々。
煩悩即菩提。煩悩とは貪瞋痴(慢、疑、悪見)。
仏教の教えが腑に落ちた時、気付いたことがある。
人生の苦しみを解く方法を、在り方の問題だと
勘違いしていた。あるべき姿でないから苦しい
のだと思い込んでいた。在り方は他でもない煩悩
の一つである。思い通りであろうとなかろうと、
自分である限り、煩悩から一時も離れることは
できない。同時に煩悩そのものであると気付か
される時、完全降伏できるのである。
自分が煩悩そのものであるということは、自惚れ
の心があるためになかなか気付きにくい。だから
他人が有り難いのである。最も分かりやすい鏡
である。40℃の高熱が出た時に諦めがついて
休めるように、煩悩が見えた瞬間に救われる
のである。