小さい頃から大好きだった、絵を描くことが出来なくなった。私の絵はありきたりで下手で恥ずかしいと思う。毎年一回の美術部展覧会で、私の絵は壁と同化した。あってもなくても同じだということだった。いちねんかけて作った絵を、文化祭で展示した。素通りだった。あってもなくても同じだということだった。SNSに絵をあげるのもやめた。あってもなくても同じだったからだ。とうとう先日アカウントを消した。私の絵が好きだとかなんだって言ってくれた相互さんは私が消えたことにすら気づきません。いてもいなくても同じだということだった。
私は仲良くもない席が近いクラスメートに、答案を用意してくれる都合のいい人だと思われています。私の存在価値は答案です頭がいいということだけです。でも私がいなくたって彼女らは悲しまない。私は便利な道具だから、少し不便になるくらいです。
私はがらくたで必要のない人です。
来年の春には最初から存在しなかったのと同じです