「何でお前なんかが生まれてきてん」
って、何回言われたか分からない。
私だって分からないのに。
生まれたくて生まれたわけでも、生まれたくなかったけど仕方なく生まれたわけでもない。
生まれる事に、私の意思は関係ないのに。
祖父から電話があった。
目の治療をしている父が今日病院に行く日だったから、結果を心配して私にかけてきたのだ。
私は父に聞いた状態をそのまま伝えた。
良い結果だった為祖父は喜びの声をあげ、電話が終わった。
電話の事を父に伝えると唸り始めた父。
私はその唸り声がとても怖い。
話を聞くと今日の事は言ってはいけなかったらしい。
そして父は言った。
「お前が普通の子ならこれはお前のせいじゃないけど、お前は普通の子じゃないからこれくらい気付いてやってくれな困る」と。
どうして?
どうして、私は普通の子じゃないの?
私は普通だよ?
別に何の能力もないよ?
ごめんね。
私にはそこまで、お父さんの考えるほど能力なんてないから、気づけなかったんだ。
私のせいだね。
私が…悪いんだよね?
私のせい?
私のせいなの?
私が悪いの?
じゃあ、どうしたら良いの?
どうしたらお父さんに褒めてもらえるの?
わからないよ…。
もう嫌だ……。