僕の現在位置です
海外じゃなく、ここ日本でも“ヘンな日本語”を見かけることはままある。
前にやってた仕事の関係で、職業病とまではいかないけどちょっと気になるな~と思うものを。
(似たような小瓶を前にも放流したことがあるのでよければどうぞ)
ギモン1:「頂戴する」とは?
仕出し弁当店のリーフレットで目にした表現。
・お客様によるアップグレードの場合、差額をご頂戴いたします。
ご頂戴いたしますって初めて見たし、間違ってるとは思うけど、今後は受け入れられていって「これは違うんだよ」って教えられる人もいなくなるのかもね。
差額を「もらう」—(謙譲)→「頂戴する」—(丁寧)→「頂戴します」
これで十分だと思うのだけど……。
差額を請求することに対して、こんなにも縮こまった態度で接しなければならないのは、これからの日本の姿なのかな。
ちなみに「頂戴する」のほかに「申し受ける」ってことばも使えるよね。
レンタカーの利用規約とかにも書いてある。「返却時、車内にタバコの臭気が認められた場合、原状回復に要する費用を申し受けます」みたいな。
こちらはいかにも日本人らしくゆかしい表現だけど、文脈によっては「赦しまへんえ」の意味にもなるから踏み倒したらダメよー。
ギモン2:「うけたまわる」を漢字で書くと?
コンビニの店頭に貼り出された手作りのポスター。
X'masケーキ
オードブルのご予約
ただいま承け賜り中!
(※ケーキ→恵方巻に変わって「受け承り中」のパターンあり)
これね、僕が中学生だった頃からちょくちょく見かけてて、いま生活圏内ではかなり減ってきてるんだけど絶滅してない。
正しくは「Xmas」「承り中!」かな。
車で地方行ったときに田舎道を走ると、山越えルート手前の来店誘導「この先30 km、途中にコンビニありません」的な看板に遭遇することがあって。
たいてい、集落で長年重要な役割を果たしてきたであろう酒屋さん。ナントカ菊次郎商店、米やペリカン便、冬には灯油も扱ってたような感じのね。
そんな店が大手チェーンののれんを借りて(フランチャイジーとなって)営業してる。
誘導されるまま店に入ると、特にこの季節には誤字ってるポスターに出会う。
セブン-イレブンになっても構えがむかーしの酒店そのままだったり、脇の作業場に「塩●オリコ」とか「水晶米」の錆びた看板が残ってたりするから風情があっていいんだけどね。
ギモン3:「○○でしか●●ない」だったよね?
国土交通省が制作した駅貼りポスター。
・エレベーターでしか移動が難しい方がいます。
なんじゃこりゃ。
取って付けたような、あるいは通達済み事項で変えられなかったような、官製“ヘンな日本語”。
シンプルに「エレベーターでないと移動が難しい方がいます。」これで良いよね?
話し言葉にしたとして、あたしエレベーターじゃないと移動が難しいのよ、普通だよね?
なんで「でしか」を使うんだ……移動が難しいというのは状態を述べているだけで打ち消しの表現ではないから、かなり違和感あるなー。
もしや「エレベーターでしか移動できない方がいます」これだと完全否定になるから避けよう→「移動が難しい」に差し替えて、おかしくなっちゃった?
あるかもね。
ギモン4: ちょっと何言ってるかわからないです?
とあるクチコミ比較サイトで見つけた文言。
・値段の割にはコスパが良いスマホですね。
ごめん、ちょっともう何言ってるかわからないや、この人。
僕自身コスパってことばを好まないので日常で使わないんだけど、他人が言ってるのを聞いて意味はわかるよ。
費用対効果の意味が転じて「この品質でこの価格!? お得やん」というのが「コスパが良い」んでしょ。
・値段の割には内容が充実しているスマホですね。
とするか、あるいは単に
・コスパが良いスマホですね。
これでいいよって思っちゃう。伝わるもん。
逆にして「値段の割にはコスパが悪いですね」と言ったら……?
この枕詞がやっぱりおかしいんだわ。笑
コスパっていう単語を使ってみたかったんだな、きっと!
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください