数日〜一週間くらいシャワーを浴びられなかったり、放置した食器や鍋がカビたり、汚部屋だったり、洗濯が二、三週間に一回だったり、食生活がぐちゃぐちゃなせいで数キロ痩せたり、寝ればいいのに寝る気になれないなんて理由だけで徹夜したり。
実際に交流がある人たちと会うときにはちゃんとお風呂に入ったり身だしなみを整えたりするけれど、それ以外はてんでダメ。この時期は電車内や講義中自分が周囲に不快感を与えていないか気になるものの、どうしても自分の無気力さが優先されてしまう。申し訳ないから木曜や金曜になるとなかなか大学に行けなくなった。単位は二個落とした。
不快感が勝ってきても、うんうん苦しみながらベッドの中でTwitterとメモ帳とYouTubeを行き来するばかり。不衛生さによるダニなのかそれともストレスなのか蕁麻疹が腕に出るようになった。シャワーを浴びた時の寒暖差アレルギーによる蕁麻疹もなんだか悪化した気がする。
生活って大変だ。
生きるのってめんどうくさい。
よく通話をする高校のときの友達のグループで会話の折にそんなことを言ったら「なんか文豪みたい笑」と言われた。いや文豪舐めんなて。まあつまり、うちらの中でめんどうくさいことはナシってことね。
でも彼女らがいなかったらもっと状況は悪化してた気がするから、そうやって茶化してくれるのはむしろありがたかったかもしれない。そうやって一緒にヘラヘラ笑ってるときだけは、私がありのまま許された気がした。
一方で、最近できた彼氏に睡眠リズムがガタガタなことを話したらなぜか本気で心配されて、寝なよって何回も説得された。
私はそれになぜか妙に抵抗してしまって「うん、そうなんだよね〜ほんと、寝なきゃなんだけどね〜……なるべく気をつけるよ」なんて曖昧な言い方をして彼を困らせてしまった。
本当は、そんなふうに心配してくれる人なんて今までにいなかったからちょっと嬉しかったし、ちゃんと治したいなって思ったのに。
夏休みの間毎朝電話かけてあげようか?
一緒に直そうよ
なんて言われて、私はどう返せばよかったんだろう。なんか、咄嗟に「気持ち悪い」って思ってしまって「アハハ」なんて言って流すことしかできなかった。最低だ、情けない。
カウンセラーに話した時もそうだった。
じゃあ治さなきゃね、と、CBTの用紙を突きつけられたとき、呼吸法がどうたらグラウンディングがなんたらと言われたとき、どうにも言い表せない嫌悪感でいっぱいになった。
きっと自分という人間が役割に当てはめられ、それとしてしか扱われないことに強い抵抗感があるんだと思う。
彼氏に朝電話しようかって言われたとき、そこに「恋人だったらきっとこうするものでしょ」って空気を感じて気持ち悪くなってしまった
CBTの用紙を突きつけられたとき、カウンセラーの「あなたのそのくだらないお悩みをこの万能なモノで直します」という空気感に拒絶反応を起こしてしまった
マニュアルなんかで処理するには私のこの現象はあまりにも生々しいものなのだと、きっとわたしの頭は傲慢にも思っているのだ。
でも実際のところ、こんなもの、マニュアルでないと対処のしようもないのに。
ああ。もっと健全になりたい。
それはきっと「もっとちゃんと生活をしたい」とかそういう話ではなかった。
じゃあなんなの?
分からない。
けれどただ、もっと軽やかな精神を宿した人間へと生まれ変わりたかった。
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