祖父が危篤。
まあなんてことって感じ。
この前酸素ボンベを使う訓練のために病院行って入院したって聞いて、おじいちゃん覚えられるかなーなんて会話して。
今点滴と酸素ボンベに繋がって、苦しそうな呼吸を繰り返してる。
でも意識はあるみたいで、私が見ているうちに目を開いて、立ち上がろうとあがき始めた。
そんなことして症状悪化しては大変なので慌てて祖母と止めて、ただひたすら私の顔が見えるように近寄っていた。
あるとき目を大きく開いてこちらに瞳が向いた。
何をすべきか、頭に浮かぶ。
あとになって思えばなんて愚行だったろうか。
深呼吸して、マスクとメガネを外し、孫の顔が見えるように祖父が吐く息の熱が分かる距離まで近づき、息を止める。
点滴につながれていない祖父の手を握り、黙って見つめる。
「孫はここにいる」
そう感じられるように。
3日後、祖父は亡くなる。
死に目に会えなかったのは残念でならないが、そんなことを言ってる場合じゃない。
残された祖母と、私の母親の精神状態がひどく悪いんだから。
ただでさえ父親を失って辛いというのに、伯父さんは自分の悲しみをぶつけるように私の母に口撃する。
ありえない、なんでそこまで自己中でいられるの。
人に当たるしかできないのか、こいつは。
だから叔父さんも伯父さんに詰められ続けて、精神病んで死んじゃったってこともわからないのか。
伯父は自分の嫁と娘には優しく、息子と兄弟と親と甥には強く当たる。
なかなかすごいと思うのは、娘の前、嫁の前でも態度は崩さずにいて、娘、嫁と話すときだけわかりやすくテンションや口調が変わること。
嫁さんは伯父さんよりも私たち側の親族に優しいのがまだいいけど、伯父さんは血のつながった家族のことが嫌いなんだろうか。
祖父の死を悼む、というよりは傷心してる祖母と私の母、これから精神的ショックを受けるであろう妹と弟のケアのために私の母の実家に行くことになった。
いい機会だ、伯父さんにもう二度と私の母親と関わらないで、あなたにこれ以上家族を殺されたくないって伝えよう。
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