周りに困っていたり辛そうにしていたりする人がいれば手を差し出したいとは思う。けど最後までその人を支えられる確証も度量もないから、結局見なかったことにする。それがアタシとかいう人間

周りに困っていたり辛そうにしていたりする人がいれば手を差し出したいとは思う。
けど最後までその人を支えられる確証も度量もないから、結局見なかったことにする。

それがアタシとかいう人間。


他人の人生に責任なんか持てないよ。
だってアタシ自身の事で手一杯だもん。
悪いけど、アタシは何よりも自分が大切だから。
……否、これって別に悪くなくね？


まあ、直接助けを求められりゃ出来ることはするけど、毎回は無理だよ。
何時でも頼れなんて口が裂けても言えない。
無責任だもん。
こういう約束はさ、一回でも守れないと偽善者のレッテルを貼られるんだ。
よく知っているよ。


良い子ちゃんだった頃は、もっと優しかったはずなんだがなぁ。
けど、最終的に依存されて、アタシの首が絞まるばかり。何時だってそう。
まあアタシの手の差し伸べ方が未熟だったんだろうけど。
どれだけ感謝されようが、謝られようが、アタシの辛さは回復しないもの。
お礼じゃ人を癒やせないし、やり甲斐や善意を理由に自分を犠牲にできるほどお利口さんじゃない。


優しさや思いやりで満ち溢れた世界のが良いってのは分かってるけどさ。
差し出した手を引っ込めたら｢どうせ口だけの偽善者｣扱い。
でも、もし差し出したその手が骨折していたら？
それでもその手を差し出し続けねばならないのか？

ヒーローなんていねぇよ。
人間なんて……というより、アタシなどはそんなに強くないもん。
ずっと二人三脚を組んでりゃ、転んだときに起こしてやれるやつが居ないじゃん？
お互いを縛り合って、二人してボロボロになってどっちか一方のゴールへ這いずるよりは、転んだ時だけ、迷った時だけ手を貸す方が楽だと思うのだがなぁ。


とは言いつつも、こういうアタシこそが偽善者なんだろうね。
でもいいよ、偽善者で。
人に寄り添うって疲れちゃうじゃん。
最後まで責任持って寄り添える力なんか無いし、自分を苦しめてまで｢本物の良い人｣になろうとは思えない。

アタシに優しさなんか期待しないでよ。
勝手に頼って、勝手に失望しないでよ。
アタシだって残念ながら人間なんだよ。
あんたらのために生きているロボットじゃないんだから。
アタシはアタシ自身が一番大事。
ナルシストだろうが偽善者だろうが異常者だろうが、好きに呼べばいい。
嫌いなら嫌いと言って離れればいい。
好き勝手に断罪すればいい。
アタシを悪者にして気が晴れるなら、そうすればいい。


ほら見ろ、ルルーなんか当てにするから悪いんだ。





１％のアタシの善意へ
９９％の悪い子のアタシより