結婚して子どもが産まれたら絶対犬を飼おうと決めていた、子どもが3歳になったので柴犬、赤ちゃんのころはコロコロしてて超可愛かったが、あっという間に大きくなって、雪が降ると子どもと外で遊んだり、散歩したり、楽しかったね。その後ペットショップで今では考えられないが、処分品と書いてあったチワワを引き受けた、でも、その子を一目みてこの子は家に来る運命だと感じた。
子どもは小さい頃よく一緒に散歩していたが、犬より好きなものが増えて、そのうち私と2匹だけの散歩になった。山を歩いて、田んぼのあぜ道、春の香り、夏の暑さ、秋の紅葉を追いかけ、冬の雪道、大きい子がかき分けチビがついていく、毎日毎日楽しかった、この時間が続くと思っていたのに、この子達の時間が人間より短い事を思いしらされた、2年前、大きい子が冬、同じ年の春にチビが続けて虹の橋を渡った。
私は毎日毎日狂うくらい泣いた、もう2度と会えない、ふわふわの相棒達、触れない、抱っこ出来ない、手元に残ったあの子達のおもちゃとベッド、抱き締めて毎日泣いた。子どもは県外の大学だから家にいても死にたくなるだけ、だから、がむしゃらに仕事している、職場でも絶対話さない、犬が死んだって話しても、「また、飼ったら?」って、誰もわかるはずもないよね、傷つくだけだから無駄だと感じた。
誰かが言ってた、その子が亡くなった時を思い出すと、その度に何度も死ぬって。だから楽しかった事を思うようにしている。
でも、冬は辛い、コタツを出しても大きい子もチビも入ってこない、一人でお芋食べて泣きそうになる。あと何年こうして生きていかなきゃいけない、年だけとって身体中痛いし、親が逝って残されていく、楽しいことなどなかなかないし、毎日空しいが死が迎えに来るまで待つしかない。
おーい、君達がいなくてお母さんは寂しいよ、でも、こっちに来ちゃダメだぞ、そっちに行く方が早いかもだしね。
それまで、孤独をかみしめてみせるよ