たくさんの星が星座盤に保管されている。
もうその星は光ってなくても、
輝きを放っていなくとも、
もう光らないことを分かっていても、
私は全て自分の星座盤に大切に保管してる。
その一つ一つに思い出があり、
その一つ一つがこの世界を訪れ、
私と出会った証だから。
彼らが飛んだ空を忘れようとも
大空に羽ばたいた事実は消せない宝物。
そんな星の中のひとつ。
彼女の星もまた一年近く光っていない。
『またね』と彼女が言ってからずっとその星は光っていなかった。
もう光らないと思っていた。それなのに…
何気なくその星に触れた瞬間、
体に電流が走ったように驚いた。
ずっと変わっていなかったはずの彼女の姿が変わっていたのだ。
しかも今年の新アイテムの真っ白なリボンが
彼女の首元で輝いていた。
帰ってきたんだ。
元気にしてたんだ。
心から私は喜んだ。
引退前に殆どの友人(リア友と師匠や弟子など以外)をブロックすると言った彼女は、私のこともブロックしていた。
だからもし彼女が帰ってきたのだとしても、
私と再会するなんてことないって分かってるんだ。
だけど、やっぱりすごく嬉しい。
優しい彼女が元気にしてた、
また空を飛んでくれた、
その事実を知っただけですごくうれしいんだ。
今日もまた光らない星を眺めながら、
のんびり飛ぶ空の下、
わたしたちはずっと繋がっている。