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小説「それでも君は、救えなかった ①」 (初心者がミステリーを書いたら、こうなります)

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注意
・ミステリーのつもりですが、ミステリー初心者な上にトリックも何も無いので、実際に成立しているかどうかは分かりません((
・単刀直入に言うと、文章稚拙で語彙皆無です。ご了承ください。
・人が亡くなっている世界線であり、詳細にはふれませんが世間的に好ましくない社会問題も出てきます。苦手な方はそのままお戻りすることをお勧めします。
・感想や評価等をいただけると、すごく嬉しいですし励みになります。お時間ある方は、お返事を書いてくださるとありがたいです。
それでは本編をお楽しみください↓↓↓







それでも君は、救えなかった




何の変哲もない中学校で起きた不可解な自殺案件は、瞬く間に世間の好奇の目にさらされることとなった。
昨今、若者の中では“自殺”といういささか不穏な椿事は、昔に比べると驚かれない。
だが今回は違った。何故なら───

いじめの被害者と加害者が、同時に自殺をしたからである。

ネット上には2人についての根拠のないデマが溢れかえり、メディアも次々にこの事件を取り上げた。
2人の家族の元には、異常なまでにスクープに執着する記者が詰めかけ、収拾のつかない事態になってしまった。
何故、相反する立場の2人が示し合わせたかのように同時自殺をしたのか。世の人々は、この答えを知るべく情報を求めた。
そしてその答えを知る者は、亡くなった2人の内の片方にかなり近しい間柄にあった。


「おい、お前知ってるか?」
「あぁ……あれだろ、自殺。隣のクラスの」
またか。私は後ろから聞こえてきた声に、体が強張るのを感じた。
「俺、生きてるうちにあーゆーことに出くわすなんて、思ってなかったわ」
「本当だよな」
そんなに軽い口調で話していいものなのか。私がぐっと言いたいことを我慢していると、前に取り付けられているドアが開いた。
「座れ」
重い緊張が教室を包む。不幸にも、入ってきた先生は隣のクラスの担任教師だった。
予定黒板に目をやれば、確かに次の授業は社会。
後ろで話していた男子達は、慌ただしい足音と共に各々の席へ戻っていった。
「授業を始める」
「起立」
予鈴が鳴る前だったけれど、皆はそれに不満をこぼすことなく立ち上がる。そうするしかない。先生は、地域住民や教育委員会に叱責を受けていて、すごく不安定になっているから。
日直の合図に合わせて、「お願いします」と声を張り上げる。先生の機嫌は、とてつもない悪さだった。
「……今日は、前回やり残したところから───」
教科書を開くにもノートを書くにも、私達は息を潜めるようにするしかなかった。

「まじだりぃ」
ぼそっと誰かのつぶやきが耳に入る。それと同時に私の心音が緊張で大きくなった。
クラスは社会の授業をやり過ごし、給食を食べ終え、喧騒が交差する昼休みを迎えている。そんな、ぎこちなく日常の再現に努めるクラスにおいて、それは爆弾発言とも言えた。
「何がだよ」
すかさず誰かが発言を拾う。
私は本を読んでいる風に見せかけて、斜め前の方でのやり取りに耳を澄ました。
「社会の時間」
端的な答えに、「分からなくもないけど」という言葉が返る。
「てか、実際どうなんだろうな。いじめの被害者と加害者が同時に死ぬとか、普通なくね?」
「だよな」
私のクラスには、軽率な人が多いらしい。廊下にも聞こえるような大きい声で、その話題について言及し始めた。
「誰か、本当のこと知ってる奴とかいねぇのかな」
「知ってどうすんだよ」
「んー分からん。テレビ局に売り込むか?」
うわお前やべぇよ、と笑いが起きる。笑い事じゃないでしょ、と内心腹が立った。
デリカシーの欠片もない男子達のやり取りに、私が価値を見失ってきた時だった。

「何も知らねぇくせに」

それは嫌に、教室に響いた。周囲の騒がしさが、すっと遠のく感覚に襲われる。
男子達が喋っていたのは教卓の周りだったが、その低い声は私の右手側から聞こえた。
「あ?」
男子が食ってかかって初めて、私はようやく声の主を見る。
教室の境界線を隔てて、その人は廊下に立っていた。底のない冷たさを放つ目で、男子達を射抜いている。
恐らく、ドアが開けっぱなしだったから会話が丸聞こえだったのだろう。
「てめぇらに、その件について論じる権利なんざねーよ」
荒々しい語気の彼を、私は知っていた。亡くなったあの2人の内の1人、いじめの加害者であった柳原 那央(やなぎはら なお)ちゃんの幼馴染みである、桐坂 新(きりさか あらた)くんだ。
「すっこんでろ」
そう吐き捨てたと思えば、桐坂くんはもうそこにはいなかった。男子達は、気圧されたように桐坂くんがいた場所を見つめ続ける。
なんで。なんであんな反応を見せるのだろう。
───もしかして彼は、何か知っているのかな。そう考えてしまったからには、追いかける他なかった。

「待って!」
いた! 彼の背中を見つけて、勢いよく走り込む。
「三笠(みかさ)」
桐坂くんは立ち止まって、少し驚いたようにそうつぶやいた。覚えていてくれたんだ。そうほっとしたのも束の間、表情を引き締めて桐坂くんに相対した。
「本当のことを知りたいの」
さっきの男子達へ向けた冷たい無表情が嘘だったかのように、桐坂くんは息を呑む。
「桐坂くんも知ってると思うけど、私、那央ちゃんと友達だったから分かんなくて。那央ちゃんが人をいじめるとか、信じられなくて」
彼女の温かい笑顔が脳裏にちらついた。ずっとそこにあると思っていた笑顔。もう見られないんだと思うと、苦しくなる。
「桐坂くんが知ってるなら、教えてほしい。那央ちゃんについてなら、本当に何でもいいから」
必死なあまり、目が潤んできた。だめだ。泣いちゃだめだ、と思うのに、それは一筋流れてしまう。
桐坂くんが口ごもっていると、通りがかった先生が「ちょっと!」と声を荒げた。あの件以来、先生は生徒の涙だとか怪我の傷だとかに敏感だったけれど、今もご多分にもれずすぐに割り入ってきた。
「桐坂くん。あなた、三笠さんに何かしていないわよね」
私の前に立った先生は、厳しい声音で桐坂くんを追及する。違う。そうじゃない。反論しようとするけれど、鼻声がみっともなくて思いを言葉にできない。
「してません」
いつの間にか、一定の距離を保ったまま野次馬がそこら中に群がっていた。
「本当にしていないと言い切れる? 三笠さん、泣いてるけど」
やめて、違う。だって、本当に。そう思うけれど、先生は頑なに疑い続ける。
私は、もう鼻声でもなんでもいいと開き直った。
「桐坂くんは、悪くないです。私が、勝手に泣いてるだけで」
「彼を弁護しなくていいのよ。本当のことをおっしゃい」
「本当に! 悪くないんです!」
私が言い返すと、先生ははっと驚いたように口をつぐんだ。普段大人しい私がこんなに大声を出したら、やっぱりこういう反応をするのか。分かりきっていたことでも、目の当たりにするとそれを実感する。
「ごめんなさいね。私達も、気が立っていて」
おどおどと笑いかけてくる先生も、なんだかつらそうに見えた。
その後、気まずそうに去っていった先生を見送って、「ごめんなさい」とつぶやく。
「何が」
相変わらず抑揚のない声で返された。
「私が泣いたせいで、嫌疑が」
「どうってことない」
そうは言っても、何もしていないのに疑われるのは結構傷つくものだ。別段強がっているようにも見えないけれど、やっぱり謝るべき場面だったと思った。
「あと、質問の答えだけど」
「うん」
「俺が、」
俺が? 想像していなかった言葉に、えっ? と彼を振り返る。桐坂くんは、まばらになった野次馬達を見ながら「いや」と言い直した。
「俺は、那央が入夏(いりなつ)をいじめていたなんて知らなかった」
入夏……。萌(もえ)さんのことだ。那央ちゃんと同タイミングで自殺してしまった子。
「知らなかったってことは、なかったってこと?」
私は、いじめはなかったと信じたかった。那央ちゃんはそんなことしないと信じてるから、願望かもしれないけど那央ちゃんは人をいじめてなんかいないと信じたかった。でも、桐坂くんは曖昧に言葉を濁す。
「断言はできない」
桐坂くんの話を那央ちゃんから聞くことは多かった。だからきっと、桐坂くんは那央ちゃんといつも一緒にいるのだと思っていた。
その桐坂くんがいじめの有無を否定してくれなかったら、私はどうやって安心すればいいのだろう。
途方にくれた私を一瞥して、桐坂くんはこう言い残して去っていった。

「でも那央は、少なくともいじめを好んでするような人間じゃない。絶対にだ」

そんなの、とっくに知っている。私は那央ちゃんの笑顔をまた思い出して、泣き崩れそうになった。




長くなってしまって、本当に申し訳ありませんっ! いつの間にか、文量がえげつないことに……! ここまで読んでくださった方は、天使を超えて神です。ありがとうございます。
うぅ〜、私自身この作品のどこにミステリー要素があるのか不明ですが、頑張って書いていきたいと思うので、応援していただけたら幸いです。感想や評価、是非是非よろしくお願いします。
それではまた!
157236通目の宛名のないメール
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はるか@いれりす
(小瓶主)
了解ですっ!
ななしさん
⤴︎このアカウントです(*^^*)
はるか@いれりす
(小瓶主)
ご意見、本当にありがとうございます! すごく参考になりますっ!
た、確かに……漢字の伝わり様など自分では気づけないのでご指摘嬉しいです。以後気をつけます!!
ろーらびさんですね、チェックします!
凄く良いお話しですね…!
那央ちゃんと萌ちゃんの関係性が
気になりますね…
考察したいです〜!!

後、凄く上から目線で
申し訳ないんですが
「椿事」を「珍事」にしたり
「嫌疑」を「疑惑」とかに
すると読みやすくて良いかもしれません。
あまり難しい漢字を使いすぎると
読者さんの年齢層が決まってくるので…
大勢の方に見て頂きたいのなら
もう少し難しい漢字を少なめに
した方が良いのではないでしょうか?
私は漢字得意なので、
何の問題もないのですが…
嫌だったりそういった書き方で
小説家になりたいのなら咎めません。
あくまで「ご提案」として
受け取ってください。

あの、宣伝になって
申し訳ないんですけど
私サブ垢『ろーらび』
…で小説書いてるので
良ければご覧下さいっ!

今後とも拝見させて頂きますね♪
はるか@いれりす
(小瓶主)
ありがとうございます! すごく嬉しい! 続きも頑張ります。
華澄さんの作品も読ませていただきますね!
おもしろいです‼
ミステリーかどうかは置いといてすごく面白いです!
私も書いてみたのでぜひ読んで感想聞かせてほしいです!
次回も楽しみにしています。
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はるか@いれりすさんの他の小瓶
小説「それでも君は、救えなかった ⑦」 (この小説は最早、私の生存報告と化しています) #お知らせ #低浮上すぎるディレッタント ……我ながら、この(←)表記なに? 小説「それでも君は、救えなかった ⑥」 (そろそろ本当に投稿頻度が終わっている、、)
以下はまだお返事がない小瓶です。お返事をしてあげると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。
家族だから何?ただ血が繋がっているだけ。それの何が特別なのか。血の繋がりなんてものより、その人自身の中身で価値をつけるべき 偽物の自分を演じるために被っていた嘘が張り付いて結合し、やがてこの姿が本当の自分だと他人に認識されるのが堪らなく恐ろしいです。 親も人間 高校生活でチャラい先生…… 自分が嫌い ウチは自営業だったから結婚してからずっと一緒に仕事してたね。離婚して引越したから就活しなきゃ…明日は20年振りに面接に行ってくるよ。 自分から話しかけたし相手の話もよく聞いた。それでもなんだこいつってみたいに思われたのか気づいたら私の外にグループができてた。 真っ暗でどん底な過去で今で未来だけれど、生きてるだけいいか 比べられっ子で比べっこ。比べられて辛いと思ってる人はきっと自分自身が一番他人と比べてる。僕の場合はそう。頼まれてもないのに自分と他人を比較して、勝手に落ち込んで、病んで 夕べは喪失感、罪悪感、悔しさからか、もう死にたい!叫んでと泣いて取り乱してしまった。離婚を切り出されて、届けを出して約2ヶ月。ここまで荒れたのは初めて。 頑張っている自分が嫌い。といいつつ頑張ってることなんてないに等しいけど。上(天才)ばっかり見過ぎて、あの人は同じ期間であんなにできてるんだなって思って 最近情緒不安定で苦しい。同じ部署の仲良かった人が辞めちゃって寂しいのとか。仕事増えて残業多かったのとか。新しくピル始めたのとか ご報告。そういえば私、解離性同一性障害らしいです。何となくわかっていたんですがね 悪口言われたかも知んないけどきっとこれも多分気のせい。 顔が良くなきゃ相手にされないっての正論だと思うのに顔のせいにして何もしない弱虫って家族に言われて傷ついた。私は家族にとってお荷物だから早く嫁いでほしいらしい。

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