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小説「それでも君は、救えなかった ⑦」 (この小説は最早、私の生存報告と化しています)

カテゴリ
それでも君は、救えなかった




信じられない。
本当に、信じられなかった。

「ぁ、ぇ。……え? そんな、嘘」
言葉ともつかないような何かが、口から咄嗟に出た。その時初めて、唇が乾いていたことに気づく。

カチカチと歯が鳴り始めた。何だろう、寒い。
そっと重ねた両手は冷えている。
しばらくその寒さと、突きつけられた想像していなかった “真実” に震えていると、桐坂くんがふっと短く息を吐いた。
「嘘じゃない」

笑い、ではなかったと思う。
ただ諦めているというか、悔いているというか、そんな溜め息だった。
そしてその溜め息で、私はようやく我に返った。



那央ちゃんは、桐坂くんに。

萌さんは、桐坂くんに。

目の前にいる、この。この。

今、私が対面しているこの……!



桐坂くんに!!!!!



「何で殺したの、何で、何でっ⁉︎」
感情がどっと押し寄せて、大きな声になってしまう。
泣きそうだった。
いや、もうとっくに。

泣いていた。

「ふざけないで! 桐坂くん、ずっと傍にいたのに!」
私が那央ちゃんを知るより前。
「ずっとずっとずっと、ずっと前から!!」
その時から一緒にいたのに。
「ずっと、那央ちゃんは桐坂くんを大切にしてたのに……!」
もう、那央ちゃんは帰ってこないのに。

私が泣き叫んで崩れても、彼は何も言わなかった。
肯定も否定もない。
ただそこに在るだけだった。

数分、泣き続けた。
それは意思に反して止まらなかった。
那央ちゃんとの思い出が、幾度となく頭の中を去来した。
那央ちゃんの笑顔が、涙が、その存在が、その全ての。
見方が変わってきてしまう。

那央ちゃんが信じていた桐坂くんは、裏切った。
「裏切った」の一言では表せないほどの、大罪を犯した。
桐坂くんに義はあったのだろうか。
那央ちゃんと萌さんの命を奪っても許されるほどの義が。
ないだろう。
そんなの存在してもいないだろう。
存在してはいけないだろう。

彼は、謝るべきだ。
那央ちゃんに、萌さんに。
彼女たちの家族に。
彼自身の家族に。

「桐坂くん。……もう、正直あなたの名前すらも呼びたくない」
少し落ち着いたところで、覚悟を固めた。
彼に、彼自身の罪に向き合ってもらうための行動を起こす覚悟。
「私は、あなたがやったことをこれから先生に言う。真央さんにも、警察にだって言う」
温度をなくした視線で、彼を射抜く。
それは、視線は意識的に冷めたのではなく、いつの間にか温度を失っていた。
「罪を、償って」

握りしめた手が震える。
ぼた、と涙が落ちる音がした。
睨み続けた人が揺れに揺れ、しまいには色だけしか見えなくなった。
また、私は泣いてしまう。
涙腺が緩みきっているのだ。
心が締めつけられるように痛み、けれどそれ以上の痛みを那央ちゃんが、萌さんが味わったと思うと余計につらかった。

「ぅああ、あぁっ、ううう、ぁあ、あ」
嗚咽が出る。顔がぐしゃぐしゃだ。
みっともない。恥ずかしい。
でも……許せない。
そんな気持ちのせめぎ合って、息が詰まり出した時に。

「あぁ、そうだな」

平坦で、普段と何ら変わらない声音で、その人が言った。
「あぁ、そうだな」?
この人は本当に、自分のしたことに罪意識を抱いているのだろうか。
擦り続けたので、ひどいことになっているであろう目をその人に向ける。
「あなたには、ちゃんと、っヒク、償うつもりが、あるんですか」
途切れ途切れになる言葉に応えた彼の声は、感情を抑えている。ひたすらに責めたてる私を、どう思っているかすら窺わせない。

「あるに、決まってる」

少し安心する。
と言っても、那央ちゃんや萌さんを死に追いやったことは──


「……俺のせいであいつは、那央は自殺まで追い込まれたんだ」


え。
またもや、私は固まった。

そろそろ昼休みも終わりに近づく頃。
ぼろぼろと露わになる真実は、本当に信じられないものばかりだった。



ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!
……ラベル通りです。流す小瓶・お返事が、私の生存を物語るようになってきました。
浮上がまばらな私ですが、ギリギリ生きています。って、私は何を言っているんだろう?
感想や評価をくださると励みになるので、是非お時間ある方はお願いします。それではまた!
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はるか@いれりす
(小瓶主)
華澄さん!! お返事ありがとうございます!
忘れてなんかいません!
しっかりと覚えています!
すごくたまにでも見てくださるだけで嬉しいです。
ありがとうございます……!!
お久しぶりです!
華澄です!約五ヶ月間来てなくてなぜかアカウントに入れなくなってしまって…
このアカウントを作りました!もしかしたら覚えてないかもしれないけどすごくたまに見に来ます!ではまたどこかで〜
はるか@いれりす
(小瓶主)
お返事ありがとうございます。
私の小説投稿を喜んでくださる方がいるなんて、不思議な心地です。もっ、勿論、嬉しいと思った上での心境です!

先が読めないというのは、何というか、私が好き勝手に登場人物を動かしてしまっているからだと思います、、
最早情緒不安定気味になっている主人公には申し訳ない、、、
今は、読んでいても登場人物の言動が理解できないかもしれないけれど、後々全てが明らかになります!

本っ当にゆっくりになってしまうかもしれませんが、頑張ります!!
お待ちいただけると幸いです!
(↑自分の小瓶のお返事で、こんな長文書く人ちょっと嫌だ笑)
お久しぶりの小説投稿、
とても嬉しいです!

成程…これは予想外の展開!
先が読めなくて最高に面白いです!
桐坂くんと萌ちゃんと那央ちゃんの
過去が明らかになってきますね…✨
何故、桐坂くんが萌ちゃんや那央ちゃんを
自殺「させてしまった」のか、
3人の過去に何があったのか。
すごく気になります(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

ゆっくりで大丈夫ですので、
次回も楽しみに待ってます!
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はるか@いれりすさんの他の小瓶
#お知らせ #低浮上すぎるディレッタント ……我ながら、この(←)表記なに? 小説「それでも君は、救えなかった ⑥」 (そろそろ本当に投稿頻度が終わっている、、)
以下はまだお返事がない小瓶です。お返事をしてあげると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。
親と喧嘩しました。 マチアプで上手くあくなんて思ってない。それでも相手が乗っかってきてメッセージをくれるなら、やり取りする 謎のやる気がすんごいけど寝なきゃいけないの虚無。名前つけて保存しとけないかな…… 私は優しい人たちに恵まれているんだなぁ。優しくて、私のだめなところいやなところを指摘してくれる人がいなさすぎて、自分で自分のだめなところいやなところに気づけないという弊害はある 少子化がどうこうとか言ってるけど政府はむしろこの国の人口減らしにかかってるよね 死にたがりの私の"家族"へ。(高2・1学期編) おなかいたい。ひとがこわい。19になりました。思ってたより全然、おとなじゃなくてびっくり。まだ、ひとがこわいです。人間は基本的に大好きだけど、大好きなのに、怖いです。 無気力な日が増えた。ひたすらに無気力なにをするのも集中できない。何も考えずぼーっとしてることが増えて何もしてないのにやけに落ち込む。 辛いけど、休みたいのか休みたくないのか分からない。助けてください。お母さんが死んで寂しい。その頃から段々、大好きなイラスト描くことが楽しくなくなって、興味がなくなってやらなくなった 別れた。20代後半で何言ってんだって感じだけど、お互いに結婚するには精神が未熟だったなと思う。 法螺(ホラ) 生あくびばっかりでる。なんかだるい。誰か元気分けて欲しいー。 しんどい。母親が毒親で辛い。毎日毎日怒鳴られる。 最近のこと 。病み期です 。今日は めっちゃ !! 、偉いことに ( (3時間 行って来たんです ( (教室に上がったの偉すぎません ! ? 自分の周辺の人間と話す時にいよーに緊張するようになった。人によって受け止め?違うし、同一人物でもその日の気分で変わったりするから反応含めて返事に悩みまくってる疲弊する。

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