腰を痛めてなんとなーく
荷物や持ち物を軽くしよう
なんて思い立ち
昔書き写したり残しておいた
レシピ等を今、ひとつのファイルにまとめてる
少ないなの想いを胸に
いやー、懐かしい
あの頃を思い出す
今なんかよりは食材と会話してた
遊んでた(試作したり、試し打ちの事)
成功すると楽しかった
合間合間を縫ってやってたな
スイカのコンポートとか
マロンのお汁粉とか
パータジェノワースの基礎の作り方とか
出て来る出て来る
スイカのコンポートは
なんか、作りたくなっちゃってね
範とか師が居なくて、何が正解とか解らない中で毎回手探り
先生は本
分厚い奴やそこそこ厚めの本とか
ペラペラじゃ無い奴
今みたいにネット環境は身近に無くてね、今もあんまりネットでは引っ張って来ない
ククナントカ ヤホホ
は読み物程度にしてる
本とか文章
レシピ、教本
行間や一文字ひと単語の間に見えない事柄がいっぱい在るんだよね
読み手、使い手にも要求してて使うにはそれなりの知識と技量が必要なのね、
初心者、中級者、上級者
ペーパードライバーがいきなり
フェラーリ、ポルシェ、なんて扱えない様に
いきなり魔王は倒せません
いきなりエベレスト登頂制覇出来ない様に。
感傷に浸りながら書き写してる。
要らなくなったモノ、少しは処分出来そう
前回、数年前に使わない、使わなくなった器具は泣く泣く廃棄した
今は使って読んで居ない本はまだ棄てれんな。
もう少しこの仕事するつもりだからね。
後、使わないって言って棄ててしまえば何も残らない気がしてね
そーは言っても此処までこの仕事続けて来たからね。
もう少しだけこの仕事するつもり
大して記憶と記録に残して無いけどね。
この仕事辞めたら
本は棄てる
レシピも棄てる
機材、器具も棄てる。
書き残したモノも財産
忙しさだけも財産
辛い想いや思いも財産
多分。
でも、包丁は棄てれない
共に刻を刻んだ相棒
棄ててしまえば何も残らない
辛い想いだけが残る気がする。
俺は範や師が居る奴が羨ましい
学校を出た奴が羨ましい
基礎を築ける奴が羨ましい
見本を間近で見れる奴が羨ましい
見本を見ない奴が憎い
何故見ないの?
聞かないの?
この道を進んで行くんだよね?
何故?
いっぱい聞けること聞くこと在るのに
見るだけでも味をナイショで見るのも勉強だよ?
俺には範や師が居ない
見本も居ない。
基礎も基本もなにも無い
センスも無い
引き出しも腕も何も無い
専攻も無い
得意分野も誰にも負けないモノも無い
狭く浅く、雑食に
皆、中途半端
今も何も出来ない
積み重ねと繰り返し
維持発展
出来る奴が上に行けば良い
それでも此処までやって来た
それだけのこと。
それ以上は無い。
ひとつの財産。