拝啓、僕が愛せなかった君へ。さんざん傷つけてしまった君には、届かないかもしれないけど。

拝啓

お元気ですか?
僕はいつも通りです。

あの日から、もうどれだけ経ったかな。
少ししか経っていない気もするし
すごく時間が経った気もします。

連絡を取らなくなって
そこからまた傷付けて
僕がいつも君を振り回してたよね。

君が「やめて」って言ってたこと
やるぐらいなら俺を殺してって、君が言ってたこと
僕は今も続いてます。

バカみたいって
君は言うかもしれないね。

･･･僕はまだ、覚えています。

君と離れる時の君の優しさとか

こんな僕に
「愛している」と
「もう結婚したい」と
「大好きだよ」と

そんな風に言ってくれたこと。
僕には勿体無い愛情をくれたこと。

なのに
僕はその想いを
君に返せなかったこと

君と同じ想いを
抱けなかったこと

･･･

君と別れて
少し、寂しくなりました。

例えるなら･･･そうだな。
仲のいい友達が
突然転校してしまった、みたいな
そんな寂しさです。

君を好きになれなかった僕が
そんな想いなら
君はどれほど落ち込んだだろう。

僕には計り知れない、
僕には分からない寂しさや悲しみを
抱いていたのかな･･･

今、君はどうしているのかな。
僕の代わりになる人は
見つかったのかな？

君の寂しさを深い愛情で満たしてくれる
そんな人に出会えていたらいいな。

僕は君を愛せないけれど
君の幸せを願わせて下さい。

いつか君に
愛しあえる人ができますように。

君を心から想ってくれる
すてきな人に出会えますように。

君は「ずっとゆめいろだけを好きでいる」と言ったけど
君の愛情を僕なんかがもらうのは勿体無いから･･･w

だから、
僕なんかよりもっとずっといい人と、
幸せになってくれますように。

･･･最期に
ありったけのごめんなさいを
君に。

ひとつだけ、

「ありがとう」

と言い添えて。

敬具

2022/9/16