ずっと好きな人がいる。
でもそれは、絶対に叶わない。
叶えてはいけない。
何もかもが壊れてしまう。
叶わぬ恋とは、どうしてこんなに辛いのだろう。
近づけば近づくほど、近づけないことに気付く。
ふたりで食事に行った夜の別れ際、帰る場所があるあの人を見えなくなるまで目で見送った。
忘れようとして、僕も違う人と結ばれた。
でも、それも長くは続かなかった。
でも、叶わない恋もときには悪くない。
それだけで幸せも辛さも、生きている味がする。
今まで散々な人生だった僕を、実の姉のような気持ちで受け入れてくれたあの人。
だから今日もまた、あなたのいる世界を生きていける。