少し前の話
2個ある、まずはいい話から
勉強教えてもらうために、おばあちゃんの家にいる兄ちゃん(母の義弟)に会いに行った
それで勉強教えてもらいながら、たまに話してたら不意に涙が溢れそうになった
なんでだろ
兄ちゃんは優しかった
母親なんかよりもずっと
兄ちゃんは僕を気遣ってくれた
無関心な父親なんかよりずっと
物腰柔らかで
その声でまた泣きそうになる
ずっと近くにいる母親こそ
よく会う父親にこそ、そうであってほしかった
ずっとそこにいたかった
一番身近な人は、いつも僕を辛くさせる人ばかりだ
2個目、悪い話
一言で済むような簡単な話なんだけど
僕が泣いていたら、姉が大笑いした
何がそんなに面白いんだよ
聞いたことがないくらい幸せそうで、甲高い笑い声
僕の頭の中で響いて、
壊れたラジオみたいにその声しか聞こえなくなった
心のなかで、
最初の悲しみと
笑われたことへの怒りがぶつかり合って
どっちも壊れた
そのまま、僕ごと全部壊れてしまいたくなった