現在帰省中。
高校生まで四六時中居ることのできた家がしんどい。
散らかった家、煩い家、歩きづらい、寝づらい、座りづらい。
あれ、免疫でも落ちたかな、なんでもないことで気分が下がる。鳩尾が重苦しい。18年間耐えてれていたことがたまらなく嫌だ。
我慢強さが失せたかな、協調性が死んだかな、気力が下がったかな。
母の他愛のない文句が嫌で嫌で仕方がない。耳を塞いで逃げ出したい。なんでもないふりをすることも、不機嫌な様子になることも、惨めで仕方ない。自己嫌悪ってやつかな。
散々僕を痛めつけた兄の物腰が柔らかくなっていた。己が無罪のように僕に声をかけてくる、僕にお願い事をする。食べ物で了承されようとする。僕の自己嫌悪の権化が。僕がこいつのせいでどれだけ痛かったか、苦しんだか。僕がお前が後ろを通っていくだけでどれだけ怯えているか知らないだろう。暴力を恐れていることをいらないだろう。僕の心はお前を憎悪し、侮蔑し、体はお前に恐怖している。
お前さえいなければ、僕はもっと家族に愛された。この家だってもっとまともにしてみせた。幸せを演じてみせた。
お前さえいなければ、僕は自分を残りカスだとは考えなかった。
単純な思考回路でものを抜かすな。汚い声を発するな。
才能を持ち腐れた分際で、不幸を演じるな。母を不幸に貶めるな。僕を惨めにするな。