自分という存在が気持ち悪い。
小さい頃から感じていた、気持ち悪さ。
名前をつけられ、育てられ、今のわたしが存在している。
つまり、「わたし」はツクリモノに過ぎない。
自分の意思で生まれてきたわけでもなく、自分の好きなように生きてきたわけでもない。
親の育て方に影響されているし、他人の目を窺ってしまい本音を言えない。
本当の自分のはずなのに、別の人の人生を生きているかのように思えてきて、気味が悪い。
その気持ち悪さは突然込み上げてきて、時間が経つと忘れられる。
でも、それが完全に消えることはない。
わたしは、わたしとは、何者なのだろう。
もしかしたら、別の人の体の中に、わたしの魂が入り込んで、代わりに生きているのかもしれない。
親も、ただの他人にすぎない。
DNAとか血のつながりとか、そんなことは単なる事実でしかない。
家族というものは、虚構にすぎない。
たまたまこの人たちと暮らしているだけで、本当はまったく無関係な人なのではないかと思うことがある。
この気持ち悪さから逃れたい。