何も無い、ただ形のない世界に吸い込まれていく。
水の空が、夢を結ぶようにトロトロと流れる。
空は曇りなのだろうか。
それとも晴れなのだろうか。
土砂降りかもしれない。
何も分からない。ただ、自分は透過して水の中を漂う。
水の感触が肌に心地よい。
これは冷たいというのだろうか。
水は何色だろう。
青いような、白いような、黒いような、そもそも色がないような。
水の色がそっくりそのまま胸に移る。この重みは何というのだろう。
何も分からない。何も分からないから、全てが希望で、絶望だ。
私の心は水で出来ている。
中学1年 水音るる