声に出してはいけない。皆、ギリギリまで耐えて頑張っているのに、私が弱音を吐いては、皆の努力を無下にしてしまう。
だけどここなら、少しだけ呟いてもいいかなと思ってしまう。
コロナは、予想以上に私を苦しめた。せっかく受かった大学は行けないし、出かけられないから友達にも会えない。不幸なニュースばかりが続いて、今まで気にしてないちょっとした事がどんどん気になった。
多分ゴールが見えないから、余計に苦しいのだと思う。いつまで続くかわからない。もしかしたら、私が思ってるよりずっと長くまで続くかもしれない。ゴールなんてないのかもしれない。漠然とした不安ほど、怖いものは無いと感じる。
よく考えたら、今までどうして平気な顔をしていられたのだろうと思う。今すぐ泣いて叫びたい、「大学に行きたい」「友達と出かけたい」「時間を戻して欲しい」「人生を返して欲しい」「夢なら覚めて欲しい」
こんなのはあんまりだ。
私はまだ、これを夢だと思っている。今夜寝て起きたら、きっと世界は元通りになっているはずだと、何事も無かったかのように、私は笑っているのだと、毎晩信じている。何度裏切られても構わない、これは悪い夢だ。いつか夢から覚めたら、何事も無かったかのように、皆笑っているはずだ。本当は全部現実だとわかっているけど、辛い時だけでも、そう思わせてほしい。
私より、辛い人は何人もいる。大学へ行けないことは、寧ろ感染のリスクを避けることができるから、とてもありがたいと思うべきだ。それに、私はきっと贅沢な方だ。他の人に比べたら、私は弱音なんて吐く立場じゃないだろうけど、これを書いたらまた立ち直るから、今は少しだけ泣かせてほしい。
もう世界ははちゃめちゃなことになってしまったけれど、私には何も出来ないけれど、とにかく今は耐えるしかない。悪い夢が覚めるまで、耐えるしかない。