最近,人生の豊かさや幸せについて議論している人が多いけど,個人的に人の痛みを知らない人の人生が本質的に豊かで幸せなものになるとは思わない.なぜなら豊かさや幸せというものの本質は人の心で感じられるものだから.本当に豊かで幸せな人生を送りたいのならまずは人の痛みを知ることからだと思う.そのためにも僕もかつての行いを振り返り,反省しなければならない.
書店の店頭には自己啓発本が多く並ぶようになった.しかしながら,それらを読むだけで心が強くなったり,まわりの人たちに優しくできたり,あるいは人の痛みがわかったり,そんなことが簡単にできたら苦労などしないのだ.強がっているように見える人たちもある意味また違ったアスペクトでは弱いのかもしれない.なのにひたすら見栄を張り続け,自身より弱い立場にある人たちを傷つける.人の痛みを知らない人たちばかりが社会に残り続け,本当の意味で優秀な人たちは淘汰され,挙句の果てにうつ病に苦しみ,最悪の場合は自殺に追い込まれる.なんなんだ,憎まれっ子ばかりがはばかりつづけるこの世界は.