取り戻そうとして捨てようとしている。
上手く感情をコントロールできないというか感じ取るのが下手になっている気がして、
整理を付けるためにまず物を捨てることにした。
できるなら捨てたいけれど、環境の都合上捨てていいのか判別が付かないものもある。
保留にするしかない。 それらは私の手元に残ったままだ。
じゃぁ、他に捨てるものってどこにあるのだろう。
どこにも吐き出せない感情をどこかに吐き出したくて、このサイトの存在を思い出した。
そうやって勢い任せに登録して、何かを書こうとして、結局何も書き出すことができないまま幾ばくか流れた。
しばらく苦しんで、また少し安定した頃には、苦し紛れにサイトに登録したことなんてとっくに忘れていた。
いつ登録したのかも思い出せない、何ヶ月、もっと経っていると思う。
年だろうか? 思い出そうとしても覚えていないので答えは出ないのだが。
今、こうして、改めて小瓶にするために、放流する文章を綴っている。
昔使ったパソコンから保存パスワードをインポートしていたから、このサイトに登録していたことを思い出した。
今、この小瓶を書いているのは、アカウントを消すために綴っている。
昔から物を捨てられない性格だった。 登録だけして何もせず消すのもなんだか勿体ないと思った。
私はこれらの文章を小瓶に入れて流すけれど、流した数分後にはアカウントを消していると思う。
小瓶がどこかに行き着くのは最大5日掛かると書いてあった。
どこかにアカウントを消しても小瓶は残るという表記があった気がする。
小瓶が残って、アカウントは消えて、私のパスワード欄からこのサイトも消えて、忘れていくと思う。
沢山の想い出が眠っているわけじゃない。 私から思い出すことも、きっと、ないだろう。
でも今こうして時間を掛けて綴った1つの投稿は、何かの縁で偶然このサイトに辿り着いた時、
「そういえば何かを流していた気がする」と思い出すはずだ。
何の投稿もしていないこのサイトの登録過程を思い出せるのだから、文章を投稿していたことも思い出すだろう。
昔から物を捨てられない人間だった。
感じ取れなくなった感情や、勘を取り戻そうとして物を捨てようとしている。
でも今この文章を綴る行為は、間違いなく「作る」と呼ぶだろう。
捨てたら手に入る、それを目標としているのに、捨てるために作っている。
どうして上手く生きられないんだろう。